大きく肉厚のトウガラシみずみずしく 「万願寺」の収穫本格化

2022年06月09日 のニュース

 京の伝統野菜「万願寺甘とう」の収穫が、京都府福知山市内で本格化している。長さが15センチ前後にもなる大型・肉厚のトウガラシ。生産者たちはハウス内で緑色のみずみずしい実を丁寧に摘み取っている。

 万願寺甘とうの栽培は、舞鶴市の万願寺地区で大正時代末期に始まったと伝わり、「京のブランド産品」に認定されている。「万願寺トウガラシ」の呼び名で流通するものもあるが、地理的表示(GI)保護制度により、ブランド名の「万願寺甘とう」を名乗ることができるのは舞鶴、福知山、綾部3市の生産者で組織するJA京都にのくに万願寺部会協議会が計約14・6ヘクタールで栽培するものだけ。福知山市内では万願寺甘とう福知山部会(北山慶成部会長)の111人が計約5・4ヘクタールで栽培し、順調に育っている。

 5月上旬から収穫作業が始まり、11月末まで続く予定。福知山では全体で214トンの収穫を見込んでいる。今月中旬ごろの出荷最盛期には、京都市場だけでなく、大阪や東京、福岡市場などにも出荷する。

 北山部会長(43)=三和町中出=は「定植直後に低温が続いたことなどで成長スピードはいまひとつでしたが、その後、日中に高温が続いて例年並みの質の良いものができています」と話している。

 同町辻の塩道岳さん(37)は4棟のハウス計10アールで栽培。朝からハウスに入り、大きなサイズのものから丁寧に摘み取り、出荷用のコンテナに詰めている。「今年の出来栄えはまずまず」といい、長さが17~18センチに達しているものもある。

写真=大きなサイズの実を丁寧に摘み取る塩道さん

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