大河人気が再燃? 福知山城入館者数上向く-コロナ自粛の反動も
2022年04月06日 のニュース

京都府福知山市内記一丁目、福知山城天守閣(横山晋館長)の一日あたりの入館者数が増えている。城を築いた明智光秀を主人公にした2年前のNHK大河ドラマで関心を集めながら、新型コロナウイルス禍で福知山に来ることを見合わせていた人たちが、まん延防止等重点措置の全面解除を機に動き出した影響とみられる。
主君の織田信長を討った「本能寺の変」で逆臣としての印象が強かった光秀だが、「麒麟がくる」(20年1月~21年2月放送)でイメージを刷新。人間味があり、太平の世を願って生きた武将として描かれた。
福知山城の今年の入館者数は、2月まではコロナや大雪の影響を受けて2桁台を抜け出せず、わずか1人という日もあった。
それが3月に入ると100人を超える上向きようで、まん延防止等重点措置の全面解除、城周辺の桜の開花で行楽シーズンを迎えて盛期を迎えている。

直近の週末の4月2、3両日の入館者数は計989人。「麒麟がくる」の放送終了から2カ月で、まだ熱を帯びていた週末の昨年4月3、4両日の計897人を上回る。
最寄りの駐車場には京阪神を中心に他府県ナンバーが並ぶ。入学を控える新小学1年生の親子連れらが、桜とともにランドセル姿で記念撮影をする風景も見られる。
来城者のなかには、長い緊急事態宣言、まん延防止等重点措置で来城を見合わせていたという人たちがいる。「緊急事態宣言中の臨時休館で2回空振りをして、ようやく3回目の来城で念願の入館を果たしたという方がいました」と横山館長。遠くは関東、北海道から来たという人もいて、「大河効果による光秀公の人気を改めて感じています。コロナで遠出を控えていた方々の喜びの声を聞かせてもらっています」と顔をほころばせる。
城周辺の桜は今週末まで楽しめそう。入館にはマスク着用、検温などのコロナ感染防止対策を求めている。
写真上=多くの人が訪れている福知山城の登城坂。桜が見ごろ(4日)
写真下=城と桜と三日月が風情をかもす(4日夜)