鮮やかな外観と車内 北部に森の京都QRトレインが来福
2022年03月29日 のニュース
京都府福知山、綾部、亀岡など5市町がエリアの「森の京都」をPRするJR西日本のラッピング列車「森の京都QRトレイン」が26日、団体ツアーで大阪・京都からの観光客を乗せて福知山市にやってきた。山陰線の京都駅-胡麻駅(南丹市)間を主に運行しており、以北を走るのは初めての機会で、沿線には鉄道ファンが大勢訪れて写真撮影していた。
QRトレインは昨年3月、JR西日本の223系電車の1編成(4両)を改装して登場した。森の京都のコンセプトカラーの黒、赤茶色で塗装した車体に、福知山市の花・キキョウなど各地域を象徴する花・木・鳥を金色で描いた鮮やかな外観でひときわ目立つ。
「QRトレイン貸切列車で行く福知山ツアー」は、一般社団法人森の京都地域振興社が企画。日本旅行が実施し、50人余りが参加した。大阪駅を出発し、京都駅を通り、昼すぎに福知山駅のホームに入線。コンコースには丹波福知山手づくり甲冑隊のメンバーが立ち、府立工業高校マンボウジャズバンドが演奏で出迎えた。
乗客一行は福知山城や旧松村邸住宅、御霊公園などを訪ねて市内のまち歩きをするなど、3コースに分かれて約4時間の散策を楽しみ帰途に就いた。
市民も記念乗車
散策の間、福知山、綾部両市の約100人が記念乗車を楽しみ、車内の各所にちりばめられたQRコードを読み込み、「森の京都」の公式サイトにアクセスして各地域の情報を収集。6色のグラデーションになるように配された座席カバー、福知山音頭など各地域を代表する踊りや祭りをデザインした宙づりポスターの写真撮影をしていた。
母親らと乗車した昭和小学校3年生の中村映斗君は、「きれいな電車に乗れてとても満足です。毎日、福知山まで走ってほしい」と話していた。
マイカーで大阪駅から追い続けたという市内の鉄道カメラマン、高屋力さんは「とても貴重な機会。山陰線を通る電車は白を基調にしたものが多いですが、QRトレインは華やかで山の緑にとても映えます」と熱心に撮影していた。
土師川橋付近には鉄道ファンら10人ほどが並び、福知山城を背景に鉄橋を渡るQRトレインを写真に収めていた。
QRトレインはダイヤを公表せずに運行されている。湖西線を走ることはあるが、大阪駅-京都駅間と胡麻駅以北での運行は初めて。2024年3月まで運行されるが、今のところ福知山駅まで延伸する計画はないという。
写真上=福知山音頭などを紹介するポスターが掲げられた車内
写真下=QRトレインに記念乗車する市民(福知山駅で)