京都府内最大1万8000冊の電子図書館が開館 「いつでも読書を」と福知山市
2022年01月21日 のニュース
いつでもどこからでも読書が楽しめる「ふくちやま電子図書館」が20日、インターネット上で開館した。電子書籍数は約1万8千冊と京都府内最大。福知山市内在住、在勤、在学で、市立図書館の利用券を持っており、図書館のウェブサービス利用に必要なパスワードがあれば、すぐに使うことができる。在勤、在学者は利用券の再発行が必要。
感染症拡大防止が求められる新しい生活様式への対応と、図書館の利便性向上を目的に始めた。総事業費は5千万円余で、電子書籍コンテンツの利用料が多数を占める。府内では宇治市が同様の取り組みをしている。
インターネットに接続できる環境があれば、パソコン、タブレット、スマホから24時間いつでも利用できる専用サイトを開設。小説や児童書、絵本など幅広いジャンルの書籍を置き、検索も簡単にできる。文字サイズの変更や音声読み上げに対応した書籍もある。
貸し出し、予約ともに1人2点までで、貸出期間は14日間。予約が入っていなければ一度だけ延長でき、返却期限が来ると自動で返却扱いとなる。
コンテンツ利用条件の関係で、借りた電子書籍はサイト上で読む仕組みのため、端末にダウンロードすることや、オフラインでは読めない。また、同一書籍の貸し出しは原則として1人までとなっている。
利用に必要なパスワードは、市立図書館のホームページから作成することができ、同ページから電子図書館にもアクセスできる。
また、市立図書館では2月から、オンラインでの音楽配信サービスも始める予定。
■遷喬小でセレモニー■
福知山市は電子図書館開館に伴い、市内の府立、私立も含めた小中学生約6千人に電子図書館のIDとパスワードを、学校を通じて一括で付与した。石原の遷喬小学校(山口明日子校長)でオープニングセレモニーがあり、2年2組の児童が、タブレットで読書をした。
奥村寛太君は「いろんな本を見つけられるのが面白かった。すぐに借りられるので楽でした」と笑顔を見せた。山口校長は「紙の書籍と併用しながら、児童の学習などで便利に活用していきたい」と話していた。
児童生徒に付与したIDとパスワードは、電子図書館のみで使え、該当の児童、生徒が卒業するまで有効。新年度ごとに新入生の分を発行する。
写真=タブレットで電子書籍を読む児童(机の児童名部分を画像加工しています)