夏の大雨で被害受け離農を考えた移住者 多くの善意受け「また励む」

2021年11月11日 のニュース

 5年前に古民家を購入して移住し、農業に精を出す京都府福知山市奥野部の三宅正幸さん(64)。今年8月の大雨で自宅敷地の擁壁が崩れるなど、被害を受けた。気落ちして一時は離農を考えたが、募金活動をしてくれたり、復旧作業を手伝ってくれる人たちがいたりして、多くの善意に接し勇気を得、また農業に励んでいくことにした。

 被害を受けたのはお盆過ぎ。自宅敷地の擁壁に大きな亀裂が入り、擁壁の真下にある別の所有者の民家敷地に土砂が一部流入。擁壁の損傷がその後も進んで途方に暮れていた。

 この窮状を知った農産物直売所・ふくちマルシェ(東羽合)の前川大輔店長(40)は、マルシェ店頭に募金箱を置き、来店者が浄財を寄せた。三宅さんは「はるまる農園」の名前で無農薬栽培の米や季節の野菜をマルシェに出していて、多くの人が募金に協力。10月末までで7万6102円が寄せられ、9日に店頭で手渡した。

 三宅さん支援の輪は、ほかにも広がった。9月のことだった。見ず知らずの人が駆け付け、復旧作業を手伝ってくれた。男性3人と女性1人。危険のない範囲でと、被災した場所周囲の片づけや、土ならしを手伝ってもらった。お礼をと名前を聞いたが、告げずに帰っていったという。ほかにも励ましの電話をもらったりした。

 被災直後は「修繕費がかさみ、もう農業はできない」と、うなだれていた三宅さんだったが、多くの善意に胸を打たれた。「ずっと一人で野菜を作っていると思っていたけど、たくさんの人に支えられて自分がいると気付いた。良い野菜を作ることで、いただいたご恩を返していきたい。本当にうれしかったです。ありがとうございます」と感謝する。

 前川店長も「予想を上回る募金になりました。感謝しかありません」とお礼を重ねた。

 13、14両日はマルシェの来店者に三宅さんが作った新米を少量ずつプレゼントする。三宅さんは「福知山のみなさんの温かい心に改めて感謝します」と話している。
 
 
写真上=たくさんの人が寄せた募金が前川店長(右)から三宅さんに手渡された
写真下=擁壁に大きな亀裂が見える(8月撮影)

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