舞鶴市の水道取水口への海水遡上防ぐ 大江町の由良川に「防潮幕」
2021年10月16日 のニュース

京都府福知山市大江町高津江と舞鶴市桑飼上の境付近の由良川に14日、日本海からさかのぼってくる海水(潮)を防ぐ「防潮幕」が取り付けられた。少し上流の大江町二箇下には、舞鶴市の上水道の取水場があり、川の流量が減り海水が遡上すると、取水の際に水質基準が満たされなくなるため、昨年に続き架設した。
二箇下の取水場は由良川河口から約17・2キロの場所にあり、ここから水をくみ上げて別の施設で浄水し、舞鶴市の8割の世帯の水道水をまかなっている。
今年は9月中旬以降にまとまった降雨が無く、ここ数日で海水の遡上が顕著になってきたことから同市が設置した。
幕はテントなどに使われる帆布製で、長さは約100メートル、深さは2~3メートル。高津江側に川舟が通ることができる隙間がある。
昨年は8月24日から141日間設置された。同市水道整備課は「防潮幕は台風や大雨で水位が上がった時に取り外すことにしていますが、冬は渇水期となるため、しばらくは取り付けておくことになります。塩分濃度や川の水量などの状況を見ながら、撤去の時期を決めたい」という。
写真=しっかりと設置された防潮幕