投票用紙「折る」はNG? 投票所の候補者名、並び順が違うのは? 選挙に関する疑問
2021年10月25日 のニュース

一票を投じる時に投票用紙を「折る」か「折らない」か。正解はどっち? 読者から選挙に関する疑問の声が寄せられた。その中からいくつか紹介する。
初めは「投票用紙を折ったらダメなのか?」。
電話の主は、以前の選挙で、自分の記載内容を他人に見られないようにするため投票用紙を折って入れようとしたが、周囲から指摘を受けたため、折らなかった。しかし、納得がいかずにモヤモヤしていると話す。
記者も同じ理由で、二つ折りにしてずっと投票してきた。「これってだめなの?」。京都府福知山市選挙管理委員会に聞いた。
結果から言うと、どちらも正しい。投票用紙は折っても投票箱の中で開く特殊な仕様で、折っても折らなくても「個人の自由」というのが市選管の見解だ。ただし、「折り筋が残るほど過度な折り目」は控えてほしいという。
理由は開票作業に時間がかかるから、という。
投票箱から取り出した投票用紙は、手作業で分ける。ガチガチに折られていると、開けるのに苦労する。自動読み取り機を使う場合も投票用紙は折らない状態でセットするため、「折り目が強すぎる状態は避けてもらえると助かります」とのこと。
くじを引く順番決めるくじも
次に「投票所にある候補者名の並び順が、届け出順と違うのはなぜ」。
届け出順は、選挙運動用ポスターの順番になる。告示・公示日に立候補の届け出窓口へ受け付け開始時間までに来た陣営が「くじを引く順番を決めるくじ」を引き、その結果に基づいて「届け出順を決めるくじ」を引く。届け出を済ませた候補者から選挙運動ができる、という流れになる。
投票所記載台の氏名など掲示の順番は、立候補届け出の締め切り後に改めてくじを引いて決めるため、届け出順とは別扱い。同様に選挙公報の掲載順序を決めるくじもある。
「投票記載台には記入用の鉛筆が置いてあるが、消しゴムはない。間違えて書いてしまったときはどうすればいいのか」という疑問も。市選管は「線を引いて横に正しく訂正してもらったらそれで問題ありません」とする。
案分票とは?
開票結果で時々に目にする「案分票」について聞かれることもある。
案分票は、同じ名字や名前、似たような政党名で「どっちか判別がつかない票」を指す。該当すると思われる候補者や政党で得票割合に応じて振り分けられる。割り切れない場合もあるため、小数点まで表記される。
写真=投票用紙を「折る?」「折らない?」。正解は…