五輪日本のメダルのように 月下美人の大輪大量に
2021年08月03日 のニュース

一夜限り咲く神秘的な花「月下美人」が、京都府福知山市夜久野町西垣の羽上田君夫さん(80)宅で1日夜に開花した。一株から11輪もの大輪の花を咲かせ、家族や近所の人たちが華麗な姿に見とれた。
月下美人はサボテン科の多肉植物。羽上田さん方では3年前の春、君夫さんが兵庫県の知人から、移植して鉢植えにしたものを譲り受け、主に花好きの妻、和子さん(79)が玄関先で栽培を始めた。
夏場は水やり、冬場は寒さ対策として玄関に入れて熱心に世話を続け、現在は当初の3倍以上の高さ1メートルほどに成長した。
今まで開花したのは一昨年が1輪、昨年が3輪だった。ところが、今年は5日ほど前に15個ものつぼみを確認し、「五輪の日本の金メダルラッシュのようにたくさん咲いてほしい」と期待を膨らませていた。
1日夕方になるとつぼみが上向き、午後8時ごろから少しずつ膨らみ始め、その2時間後には満開になった。闇に浮かぶような姿に感動し、何枚も写真撮影をした。甘い香りもわずかに漂っていたという。
熱帯雨林地帯が原産の花で、日本での栽培は容易ではなく、大株にならないと開花しないといわれる。
羽上田さんは「寒さに弱く、冬場の管理が一番難しかった。夏場も水をやり過ぎすると根腐れを起こします。淡く幾重にもなった大きく白い花は格別でした。もっと多くの花を付けるように愛情を込めて育てていきたい」と話していた。
写真=大輪の花を11輪咲かせた月下美人