視覚障害者のために防災マップの音声版作成 福知山市がCD無料配布
2021年04月17日 のニュース

京都府福知山市と福知山朗読ボランティアサークル(森川朋子会長)は、視覚障害のある人らが活用できる「市総合防災ハザードマップ」音声版を作成した。市ホームページで公開しており、希望者には音訳CDを6月ごろに無料配布する予定。
ハザードマップは市が3年前に作成。避難の目安や防災情報の入手方法、避難所での過ごし方、地区ごとの被害想定と避難場所などを106㌻の冊子にまとめ、全戸配布した。
音声版は市視覚障害者協会からの要望を受けて、昨年から製作していた。障害者福祉課と危機管理室で原稿を作り、サークルのメンバーが読み上げて録音した。
防災知識や地区ごとの情報など冊子全体の内容を音声で網羅している。冊子には地図で表示されている情報も言語化しており、例えば「惇明地区は浸水想定区域で5メートルから10メートル浸水する恐れが広範囲に及びます。市役所では5・4メートル、JR福知山駅では5・9メートル浸水する恐れがあります」などと伝える。
ハザードマップの音訳は、府内では城陽市に続いて2例目。障害者福祉課の妹尾俊雅さんは「視覚情報だけでは把握しにくかった部分を分かりやすくなるようにしました。活用して避難意識を高めてもらえれば」と期待を寄せる。
また現在、国が「避難勧告」を「避難指示」に一本化する調整を進めており、基準変更後に音声版を一部修正する。CDの配布は、一部修正後になる。
CDの配布を希望する人は同課、電話(24)7017に連絡する。
写真=防災ハザードマップ音声版の公開を始めた