ヤフオクに出した消防はしご車 予定価格の4倍で落札、市の財源に
2021年03月04日 のニュース

新型車両への更新に伴い、京都府福知山市は30メートル級はしご付きポンプ車を公売サイト「ヤフー官公庁オークション」に出品し、168万円で落札された。予定価格45万円の4倍近い高値が付いた。
2002年に約1億5千万円で導入した車両で、全長約10・6メートル、10階建ての建物まで対応できた。使用期限の17年を迎えたために出品。走行距離や傷は少なく、2月18日~同月25日の期間中に北海道や千葉県などの個人、法人から4件の入札があった。
最高値を付けたのは兵庫県で建設業、産廃業などを営む法人。出品した車両はすでに赤色灯やサイレン、無線などを取り外した状態で、契約後すぐに引き渡せる状態になっている。
同時に1992年~98年に購入した消防団の小型ポンプ積載車5台を、それぞれ予定価格3万円で出品。各地から計17件の入札があった。富山、宮城県などの個人、法人に6万7千円~53万8500円でいったん落札された。しかし、最高値が付いた積載車は落札者が購入を辞退したため、再出品を予定している。
再出品の積載車を除く車両の代金納入と契約締結期限は11日。納入された代金は今年度の一般会計に繰り入れる。
市消防本部では「消防車両は定期的に更新していますが、一昨年までは旧車両を納入業者に引き取ってもらう際に廃車処分料がかかっていました。厳しい財政事情のなか、昨年度からオークションの利用を始め、財源確保に努めています」と状況を説明している。
■後継車両が稼働中■
後継車両は、約1億5千万円をかけて25メートルのはしごが屈折して器用に動くタイプを導入。この3月から稼働している。
写真=168万円で落札されたはしご付きポンプ車