一緒に食事できないので、せめて弁当を-子ども食堂ちゃぶ台が子育て家庭支援
2021年03月04日 のニュース

京都府福知山市石原の日新コミセンで地域の子どもたちと交流活動をする「子ども食堂ちゃぶ台」(上田絹子代表、9人)が、弁当の配布作業に取り組んでいる。子育て家庭の支援が目的。集まって一緒に食事をできない中で、せめて弁当をと、スタッフたちが心を込めて手作りしている。
「ちゃぶ台」は2019年に、学校以外にも子どもたちの居場所を作ろうと、地元有志で始めた。
配布は、毎月第2、4木曜日(午後5時30分から7時30分まで)が小中学生、第1月曜日(同5時から7時まで)が保護者同伴での乳幼児が対象。普段はみんなで遊んで宿題をしたり、読み聞かせや保護者同士が交流する場になっていて、夕食を一緒に調理して、わいわいと囲む。
しかし、新型コロナウイルスの影響で今は交流活動を休止。1月は通常活動の代わりに、感染症対策をしながら土日に季節の遊びをし、持ち帰りにと、サンドイッチやおはぎなどの軽食を作った。2月も休止中だが、「子どもや家族の助けになりたい」と、夕食時の弁当配食を月3回実施してきた。
事前に注文を受けて、1食100円で提供。コミセンで毎回30個ほどを手作りする。2月25日には33個の弁当を用意し、受け取りに来た子どもや保護者たちに手渡した。
父親と受け取りに来た小学校2年の男児は2回目の利用だといい、「お弁当はおなかいっぱいになっておいしいです」と笑顔を見せた。保護者からも「仕事で忙しいときに助かる」などと喜ばれている。
代表の上田さんは「自粛で家にいることが多く、家事の負担が増えていると思います。そんなお母さんらがホッとして息抜きができるよう、頑張って作っています」と話す。この取り組みは3月も続け、4月からは名前を「子どもとちゃぶ台」に変え、子どもの居場所づくりと世代を超えた交流を目的に再スタートする。
写真=手作りの弁当を渡すスタッフたち