「よそ者目線」でまちの魅力を発信 新規就農者らがインスタや交流会

2021年01月03日 のニュース

 大阪府から京都府福知山市三和町に移住した新規就農者らが一緒になって、「よそ者」目線で感じた文化や風景など、まちの魅力を市内外に発信している団体がある。インスタグラムや交流会を活用し、「活動が町おこしにつながれば」と意気込んでいる。

 団体名は、「三和町TUMUGU架け橋」。昨年10月に結成した。

 高杉の農地で万願寺甘とうの大規模栽培をする株式会社「Season(シーズン)」の久保世智社長(40)が発起人で、代表を務める。豊かな自然や文化など地域の魅力を町民らとともに紡いでいき、それを情報発信することで都市部の人らとの橋渡し役になれたらと命名した。

 同社の元アルバイト従業員、中里太亮さん(32)の「人と人を笑顔でつなぐ活動をしたい」という思いから取り組みが始動。辻のハウスで万願寺甘とうを作る塩道岳さん(36)、三和町の農林業振興に携わる地域おこし協力隊、岡垣友輔さん(49)も設立趣旨に賛同し、メンバーに入った。

 真っ先に取り組んだのは、情報発信ツールのインスタグラム。「どこにでもある普通の田舎町の日常の魅力を発信していきたい」と、自分たちも気に入っている「菟原下一の梅田神社の秋の風景」「きれいな星空」などの写真を投稿。団体の活動内容やメンバー紹介を随時更新している。

 昨年11月上旬、友渕の古民家カフェを利用し、イベントを開催した。七輪や囲炉裏の炭火で、万願寺やおにぎりを焼いて食べて、古風な雰囲気を体験したほか、万願寺の漬物、ブドウジュースなど加工品の試食会もして、消費者の声をアンケート調査。今後の販売方法などに生かす。

 会場では、町民になじみ深い万願寺やブドウなどの加工品を手掛ける市内の7事業者、行政関係者、地元住民らに、団体の説明をするなど、交流も深めた。

 参加者からは「三和町の恵みを再発見した。忘れかけていた人と人のつながりなど、もともとある地域の良さを考え直す時が来ていると思う」などのメッセージが寄せられた。

■途絶えた菟原の菊炭作りに挑戦■

 町おこしになればと着目しているのは、かつて京都・祇園の料亭などで重宝された「菟原の菊炭」。炭焼きは昔、冬場の収入源として多くの農家がやっていたが、クヌギの木を焼いた菟原地区産の炭は、断面が菊の花弁のようで美しく、火持ちもするとあって最高級の炭と評価されていた。

 しかし、エネルギーの主役が石炭から石油に交代した1950年代後半に、ほぼ途絶えたという。2000年には、菟原下地区の有志が炭焼きを復活させたが、6年ほど前にメンバーの高齢化のため解散した。

 こういった歴史に目を付け、「三和で収穫した野菜、加工品をその炭で焼いて食べると、またちがう価値が生まれるのでは」などと構想を膨らませる。

 今後は、約40年ほど夫婦で炭焼きをしていた高杉の細見定則さん(80)、次枝さん(76)に焼き方などを教わり、オリジナルの炭作りに挑戦するという。

 久保代表は「まずは自分たちがやっていて面白いと思うことに取り組みたい。炭、ブドウのワークショップなど、新しいことができそうでワクワクしている。形になるようにどんどん動いていきたい」と話している。

 
写真は上から順に
写真1=特産の万願寺

写真2=移住者の塩道さん、久保さん、岡垣さん(左から)
写真3=催事に向けて話し合いを重ねるメンバー
写真4=試食してもらった漬け物などの加工品
写真5=今も残る細見さんの炭釜

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