古里のとっておき景観インスタで発掘 夜久野の住民組織、フォトコンに新たな視点の写真次々
2021年01月02日 のニュース

京都府福知山市夜久野町の住民組織、夜久野みらいまちづくり協議会が、写真共有アプリ・インスタグラムを開設している。アカウントは「@mmc.yakuno」。地元各所の隠れた名所・旧跡や絶景など、魅力ある景観を広くPRするとともに、住民の郷土愛を高めるのが目的。とっておきの一枚が次々に投稿されている。
京都府の西のすみっこで、日本標準時の基準となる東経135度の子午線が通る夜久野町。府内で唯一の火山、宝山(田倉山、標高約350メートル)があり、一帯に広がる夜久野高原は自然に包まれ、写真の撮影スポットとして訪れる人も多い。宝山から望む神秘的な雲海、澄み切った空気のなかで見上げる星空も人気が高い。
インスタ映えする写真がもてはやされるなか、協議会の経済活性化部会の広報プロジェクト(月見圭晴代表、9人)が昨夏、公式インスタグラムを立ち上げ、「夏の夜久野の夜」の魅力を伝える「すみっこ夜久野・夏自慢インスタグラムフォトコンテスト」を企画。町内外から新たな視点で撮影された写真が数多く投稿された。「映(ば)える」作品ぞろいで、気に入った写真に投票する住民たちを悩ませた。

入賞作は6点。宝山公園展望台から、手をつないで夜の夜久野高原の道の駅と農匠の郷やくの方面を望む2人の姿を収めた写真が、星空も入ってメルヘンチックだとして得票が一番多かった。
協議会の衣川裕次会長は「今まで気が付かなかった景観などが発掘できている。過疎、高齢化が深刻ななかで公式インスタが町のPRにつながり、移住者が増えるきっかけや定住者が夜久野の良さを再発見する場になればうれしい」と期待を寄せる。
フォトコンの第1弾は「夏の夜」がテーマだったが、今後、四季を通じて第2弾、第3弾と続ける計画という。
写真上=フォトコンで得票が一番多かった「ふたりで賞」の作品
写真下=秋の宝山