秋の訪れ告げる寒露のこも巻き マスク着けて作業
2020年10月08日 のニュース

8日は二十四節気の一つで本格的な秋の訪れを告げる「寒露」。京都府福知山市猪崎の三段池公園内で、秋の風物詩になっている「こも巻き」(市都市緑化協会主催)が行われた。福知山地方の朝の最低気温は平年よりやや高い15・2度だった。
公園内には、松が約1840本あり、緑豊かな景観を作っている。こも巻きは、松枯れの原因となる害虫が越冬のためこもに潜る習性を利用して、冬眠から覚める前の3月初旬ごろに取り外して焼却する。近年は環境の変化により、駆除効果が乏しいとの報告もあるが、三段池公園では秋の風物詩として定着していて、こもに潜る虫の現況調査をしながら規模を縮小して続けている。
取り付け作業は、受託する市シルバー人材センターの5人が午前9時から水上茶室の近くで始め、わらで編まれたこもを2人1組で松の根元から1メートルほどの高さに巻き付けて縄で縛った。
今年は新型コロナウイルス対策で、マスクを着用しての作業。作業員たちは「後半になってくると息苦しくなるかも」と笑いながら、1本ずつしっかりとこもを巻いていった。同日中に、予定している全約100本に巻き終える。
写真=雨でもやがかかる三段池をバックに松のこも巻きをした(8日午前9時すぎ)