「子育てしやすい近さ」が人気 合計特殊出生率本州3位の福知山市
2020年09月07日 のニュース

福知山市は、市の合計特殊出生率の最新値(2013年~17年)が2・02で京都府1位、本州3位となったことを受けて、市内の子育て世代100人に緊急アンケートを実施した。買い物や勤務先、学校など、日常生活に必要なものが近く、家族や同じ子育て世代が近くにいることなど「子育てに便利な近さ」に魅力を感じている人が多いことが分かった。
合計特殊出生率は、人口に対して生まれた子の数を表す指標の一つ。15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したもので、一人の女性が一生の間に生む子どもの数に相当する。人口を維持できる水準は2・07とされる。
合計特殊出生率の最新値は7月に明らかになり、市の緊急アンケートは8月12日~18日にスーパーや子育て支援施設・すくすくひろばなど市内4カ所で行った。
高校生以下の子どもがいる市内在住の男女各50人に、「子育てするうえで、福知山市のどんなところが気に入っていますか?」の質問項目を、複数回答の選択式で尋ねた。
アンケートの結果、「仕事、買い物、子どもの学校など全てが近いところにまとまっている」が56%で1位。次いで「病院が近くにある」と「家族や親せきが近くにいて子育てに協力してもらえる」がともに53%で同率2位、「まわりに子育てしている人が多く、情報交換や悩み相談ができる」が51%で4位に続いた。
実際に、福知山は平均通勤時間が府内一短い18・3分▽大規模小売店施設数は府内2位▽病院・一般診療所数が府北部最多の80施設▽三世代同居数は高くないが、近くに祖父母が住む子育て世代が約7割▽過去10年の宅地建設で子育て世帯が多い地域が複数ある-など、統計や民間調査の情報を基にしたデータを示し、「上位回答の裏付けができる事実」としている。
一方で、福知山市が合計特殊出生率が高いまちということを回答者の52%が知らないことも分かった。秘書広報課は「市内外向けの広報に力を入れ、子育てしやすいまちをPRしていきたい」としている。
写真=合計特殊出生率が本州3位であることを受け市が緊急アンケートを実施した