光秀「謀反ハガキ」企画が大反響 福知山市のふるさと納税

2020年08月27日 のニュース

 ゆかりの戦国武将・明智光秀の「本能寺の変」をパロディー化した「謀反のお知らせハガキ」で大反響となっている京都府福知山市のクラウドファンディング(CF)型ふるさと納税が、今月末で終了する。寄付金額は当初目標の3倍を超え、最終目標の1113万2110円(いいひと!みつひで円)も見えてきた。これまでの経緯を振り返る。

 今年は光秀が主人公のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」で脚光を浴び、数々の呼び込み施策を打ち出して、福知山は光秀観光の主戦場となるはずだった。ところが、新型コロナウイルス感染症の影響で大河は放送が中断され、福知山城や光秀ミュージアムが臨時休館するなど、逆風にさらされた。

 「福知山を知ってほしい。でもコロナの移動自粛が…」。頭を抱えた市の救世主となったのが謀反ハガキの企画だった。

 謀反ハガキは、官公庁から届く「重要なお知らせ」を模して作られている。デザインを考案した八幡市出身のデザイナーのスエヒロさんに、市が協力を求めて実物化した。

 「三日天下の逆臣」イメージが根強い光秀だが、福知山では文武に優れ、栄えた城下町を築くなど善政を敷いた智将の名君として慕われる。

 光秀を祭る御霊神社があり、明治の廃城令で取り壊された福知山城の復元のため、市民から1口3千円で寄付を集めた「瓦一枚運動」の盛り上がりをみても、光秀が古くから親しまれ続けてきたことが分かる。

 そんな光秀に敬愛を込め、遊び心で考えられた謀反ハガキ。「戦国の世を変える、大切なお知らせです。謀反後、天下を取る場合がございますが、長期政権を保証するものではございません」などの文面が全国に受けた。

 謀反ハガキは、新型コロナ環境下での移動を伴わないPR戦略として、5月に市が行った本能寺の変の原因説ネット投票企画の特典として世に出た。

 謀反ハガキを手に入れようと、約3万通の応募があって当選倍率は240倍と膨れ上がった。

 再度入手の機会を望む問い合わせが多数寄せられたため、今度はクラウドファンディング型ふるさと納税の寄付者特典(瓦一枚運動と同じ1口3千円につき1枚進呈)にして、市が7月3日から寄付の受け付けを開始した。

 すぐに話題となって、目標金額321万1000円(みつひで円)を開始2日で突破。多くのメディアにも取り上げられてその後も数を伸ばした。27日午前9時現在で、寄付金額は約1070万円、寄付者は3210人となっている。

 担当の市秘書広報課シティプロモーション係は「これほどの反響になるとはびっくり」と、仕掛けた本人たちが驚く。

■市内外でつながり、新たな絆に感謝■

 ネット上には全国から市への称賛のメッセージが並び、市役所にわざわざ手紙を送ってくれた人もいた。

 市外の寄付者特典には、城とミュージアムの無料入場券がつくが、市内の寄付者の場合は謀反ハガキのみでお得感が薄い。それでも市民30人以上が寄付をしている。「市を応援したいけれどネットでの寄付は難しい」などと、市役所に郵便振替用の専用用紙を取りに来た人もいたという。

 職員らは「謀反ハガキを通じて全国の方々と多様なつながりが生まれました。そして地元の方のお力をいただけたことも本当にありがたく感慨深いです」と目頭を熱くする。

 新型コロナに端を発した市の謀反ハガキ大合戦は、新たな交流の絆も育み、有終の美を飾ることになりそうだ。
 
 
写真=大反響を喜ぶ市秘書広報課シティプロモーション係の市職員ら

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