消防団活動再開 3カ月ぶりに防火広報で地域を巡回
2020年07月02日 のニュース

新型コロナウイルスの影響で、訓練などを約3カ月間全面自粛していた京都府福知山市の市消防団(池澤徹団長、29分団・1652人)は、7月から本格的に活動を再開させた。1日夜に各分団が車両で地域を回る防火広報を行い、住民に災害への備えなどを呼びかけた。
感染予防のため、春の地域消防訓練の中止を2月27日に全29分団へ通知。毎月1日の防火広報は続けたが、政府が発令した緊急事態宣言を受け、4月8日からは広報活動も全面自粛していた。
その後、宣言が5月下旬に解除されたこともあり、市消防本部と相談し、新型コロナの状況を判断して、7月1日から本格的に活動を再開することを決めた。
活動再開により、各分団はさっそく担当地域で防火広報をした。西中分団は大槻雅彰分団長(39)ら幹部団員4人が成仁、遷喬地区を巡回。「これから台風シーズンを迎え、集中豪雨や暴風による被害が予想されます。非常持ち出し袋や備蓄品の点検、避難方法を確認して、いつ起こるか分からない災害に備えましょう」などと呼びかける団員の声が、久しぶりに地域内に響き渡った。
池澤団長(57)は「団員のモチベーションが下がらないか心配していたが、自粛期間に起きた火災ではみんなしっかりやってくれた」と話し、「コロナと共存しながら、活動していきたい」と気を引き締めた。
■延期の水防訓練、新入団員研修は19日に■
活動再開に先立ち、6月26日には、新しい幹部の初顔合わせとなる分団長会議を開催。密にならないようにし、アルコール消毒の徹底などの感染予防対策をした上で活動することなどを申し合わせた。
出水期を控えた4月12日に予定していた水防訓練や新入団員への研修は、感染予防のため規模を縮小して、7月19日に行う。
写真=防火広報のため、地域を回る西中分団