OB訪問オンライン化 コロナ禍中の試行で手応え 福知山市
2020年06月27日 のニュース

京都府福知山市は、市役所就職を目指す学生らを対象に取り組む「OB・OG訪問」をオンライン化した。コロナ禍での移動自粛に端を発して試行したところ好評で、6月15日から本格導入している。希望者が市役所まで出向く従来のやり方では、年間平均参加者数が5人程度だが、オンラインを活用する今年度は3カ月足らずで7人に到達。市職員課は「手ごたえがあり、今後も力を入れていきたい」とオンライン就活参戦で展望を開く。
OB・OG訪問は、2016年度から続けている。就職活動者と同じ学校出身の先輩職員が出会い、市役所の仕事内容、やりがい、就職後の生活などについての質問に答える。
各大学への説明会などでの実施は他市でもあるが、随時募集をしているのは府内では福知山市のみ。勤務5年以内の若手職員が担当して親近感を高め、実際の市役所の状況も見てもらうことで職場の雰囲気を肌で感じられる点を強みにしてきた。
しかし、今年度は年度当初からコロナ禍でOB・OG訪問ができず、それならばと、6月3日にオンライン訪問を試行した。
オンライン会議ツール「ズーム」を用いて大学生4人が参加した。自宅など遠隔地からでき、交通費や宿泊費がかからない利点があり、「気軽に参加できた」と反応は良好。同月15日から市ホームページで参加者を募っている。
本格導入後は同月24日に初めて行い、京都市内の大学生3人が参加した。オンラインチャットは緊張が和らぐといい、「採用試験は具体的にどんな問題が出ましたか?」など踏み込んだ質問も出た。
同課は「市役所で働くことへの関心を高めてもらえる好機。優秀な人材確保につなげたい」と期待している。
写真=オンラインOB・OG訪問の様子