好機に休館続く福知山城 あの手この手でPR

2020年05月11日 のニュース

 新型コロナウイルス感染拡大防止で、京都府福知山市内記一丁目の福知山城天守閣の休館が続く。築城した明智光秀を主人公としたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の影響で注目を集めながら、観光誘致施策は頓挫している。市は人の移動を伴わないPR戦略へと舵を切った。

 城は3月11日以降、一時再開した期間を除いて休館となり、城下にある福知山光秀ミュージアムも長く閉まる。4月29日からは城に上る坂道も閉鎖された。

 人の移動を伴わないPR戦略として、市は、これまでに福知山公立大学を中心に市民との協働で作った光秀と福知山について学べる紙媒体のパンフレットをインターネットで公開。テレワークなどで使える城の仮想背景画像を作って誰でも無料で使えるようにした。

 さらに、本能寺の変の原因をみんなで考える参加型企画を始めた。

■野望、黒幕、自滅説 本能寺の変の原因ネット投票■

 光秀が主君の織田信長を討った「本能寺の変」の原因説を尋ねる投票をインターネット上で行っている。全50説から“推し説”を選んで投票でき、投票者には抽選で「本能寺の変のお知らせ」ハガキを届ける。

 ミュージアムのホームページで、1582年6月2日に起きた「本能寺の変」に関する展示パネルと原因説の一覧をまとめたデータを公開し、選ぶことができる。

 50説は、静岡大学の小和田哲男名誉教授が監修した書籍「明智光秀の生涯と丹波福知山」を参考に選んだ。野望説や突発説、朝廷黒幕説、羽柴秀吉黒幕説、信長自滅説などがある。

 投票は24日まで受け付け、「本能寺の変」決行日時にちなんだ6月2日午前5時に結果を公表する。

 お知らせハガキは八幡市出身のデザイナー、スエヒロさんが考案。公的団体から届く「重要なお知らせ」を模倣したハガキ。光秀から福知山城にいる明智秀満へ宛てた設定で、謀反先や準備物、集合場所、注意事項が書かれ、「本能寺の変」決行の知らせを受け取った武将気分を味わえる。

 出陣した明智勢が1万3千人だったとされていることから、100分の1の130人に送付する。
 
 
写真=“推し説”の投票者に抽選で送るハガキのイメージ

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