自粛のGWネットで催し 動物園でオンライン授業、寺で法要を動画配信
2020年05月07日 のニュース

新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出自粛となった我慢のゴールデンウィーク(GW)だったが、京都府福知山市内では、インターネットなど情報機器を活用したイベントが企画された。
可愛い姿に癒やされる 園内の様子を中継
休園中の福知山市動物園(二本松俊邦園長、猪崎)は4日、出前授業などをする一般社団法人アルバ・エデュ(本社・東京都文京区)の「オンラインおうち学校」に出演した。園内の動物の様子を中継しながら、二本松園長が豆知識を解説。可愛いらしい動物の様子に、家で過ごす全国の子どもたちが癒やされた。
同法人は子どもたちが話す力を高めることを目標に、学校や企業などでプレゼンテーションの方法を伝える取り組みをしている。今回は海外に日本の伝統文化のPR、イベント企画運営をする会社「アイデアウーマン」(本社・東京都文京区)と協力して動画を製作した。
おうち学校は新型コロナの影響で家にいる子どもたちのための企画。各分野の専門家に依頼して、オンライン会議アプリを使った双方型の授業をしている。
アイデアウーマン代表の清川かや子さんが福知山出身であることから、市動物園に大型連休中の特別企画として出演を依頼。事前に撮影、配信方法のノウハウを教わった二本松園長と市都市緑化協会の職員ら4人が、手持ちのスマホを使って園内を撮影した。
全国の子どもたち延べ400人以上が視聴し、餌を食べるモルモットの姿や、眠そうに丸まるレッサーパンダの姿に「かわいい!」と声を上げたり、「人間の言葉が分かる動物はいますか?」などと二本松園長に質問しながら、動物園を訪れた気分になって楽しんだ。
なかには、「感染症が終息したら遊びに行きます」とコメントを寄せる子もいた。
二本松園長は「初めての試みでしたが、たくさんの子どもたちに見てもらえて良かったです」と話していた。
おうち学校は、アルバのホームページから会員登録をすることで見られる。会員登録、視聴ともに無料。
市動物園の配信の様子はユーチューブで「オンラインおうち学校」と検索すると見られる。
写真=動物との触れ合いを配信する二本松園長

永代経法要を動画配信 浄願寺などの若手僧侶
福知山、綾部両市の浄土真宗本願寺派の僧侶が2日夜、動画配信サイトを利用して合同永代経法要を営んだ。各寺の檀家らが、ネットで“参拝”し、僧侶の読経や法話に耳を傾けた。
両市の浄土真宗本願寺派の寺では、毎年この時期、仏の教えを伝える「永代経法要」をしてきたが、新型コロナウイルスの影響でほとんどが中止となった。
しかし、多くの人が不安を抱えるこんな時だからこそ、「寺に出来ることをしたい」と、福知山市上篠尾一区の関秀法・浄願寺住職が各寺に呼びかけ、これに応じた若手の僧侶たちとオンライン上で法要を行うことを企画。明覚寺、教念寺、浄光寺、成徳寺、念稱寺などが協力した。
僧侶たちはパソコンなどの情報機器で、正信偈和讃を読み上げる姿などを撮影しながら、動画サイトへ映像を配信。視聴した約200人とともに手を合わせて念仏を唱えた。
法話で平和な世の中を願った関住職は、感染症終息後に実際の法要もするといい、「今の状況で出来るだけのことをしようと実施しました。仏様の教えに触れていただく一つの機会になれば」と話した。
オンラインでの法要の様子はそのまま録画で残しており、アクセスをすると誰でも見ることが出来る。感染症が収まるまで、今後も配信を考えているという。
合同永代経法要の配信動画のアドレスはhttps://youtu.be/rUaEh_1na2Y
写真=法話を務めた関住職