イノシシ被害に困り果て 夜久野で住民らが捕獲用に竹檻作る
2020年05月15日 のニュース

イノシシによる農作物の被害に悩む京都府福知山市夜久野町水坂の住民有志6人が、捕獲用の竹檻を作った。現在は市に申請中で、許可が取れれば使用を開始する。「うまくイノシシがかかり、田畑の被害を減らすことができれば」と期待している。
以前からイノシシによる農作物被害はあったが、昨年はこれまで狙われなかったサトイモ畑まで荒らされたほか、田のあぜを破壊されるなど、被害が特に多かった。
このため昨年6月には、市から鉄製の捕獲檻をレンタルして設置。成獣2頭と幼獣4頭を捕獲できた。
さらに今年は対策を強化しようと、安価で作ることができるうえに、自然の素材を使うため、警戒心を抱かせず捕獲率が高い-とされる竹檻を作ることにした。
水坂自治会の農区長を務める須藤悦夫さん(62)が呼びかけ、住民5人が加わり3月29日に作業を開始した。
竹は地元の地主が提供。計4回の作業日を設け、奥行き180センチ、幅90センチ、高さ250センチの1基を完成させた。檻の中には米ぬかを置き、イノシシが入ると扉が落ちる仕掛けで、公民館近くの空き地に設置する。
須藤さんは「今年は暖冬で、頭数が増えていると思うので、一匹でも多くのイノシシを捕獲し、地域の農作物を守りたい」と話している。
今後も竹檻作りを続け、設置数を増やすことにしている。
写真=自然素材で警戒心を抱かせない竹檻を作った