デイセンター利用のお年寄りたちがマスク作り 不足分補い生きがいにも
2020年04月22日 のニュース

新型コロナウイルスの感染拡大が続き、マスク不足が深刻だが、京都府福知山市夜久野町平野の介護老人福祉施設、グリーンビラ夜久野(岡場芳紀施設長)内の「ひだまりデイサービスセンター」に通うお年寄りが、みんなが使う分を補おうと、マスクを手作りしている。
行政からの配布や篤志家から寄贈を受けてもマスクが思うように確保できず、センターでは2月下旬から、健康体操や昔遊びなどをする一日約2時間30分のレクリエーションの時間を利用し、定期的にマスク作りを始めた。
材料は持ち寄った色とりどりの端切れを使う。マスクの形になるように布をはさみで切ったあと、周りを一針、一針丁寧に縫い、袋状にした両端にひもを通して仕上げる。かつて縫製業に携わっていた人や針仕事が得意な人も多く、昔を思い出しながら作業を進めている。マスクは洗えば何度でも使える。使うごとに内部に入れる不織布を交換する。
センターの森下勇一管理者は「カラフルでおしゃれなマスクが目立ち、楽しみながら作っている人が多く、作業が生きがいにつながっています。これからも作り続けますが、コロナウイルスは一日も早く収まってほしい」と話していた。
■職員も自作で着用■
グリーンビラ夜久野の職員85人も、立体マスクやじゃばら状にしたマスクを手作りし、利用者の介助時など普段から使っている。ワンポイントを入れたものや色、柄などそれぞれ違う。
職員は「一層親近感が持てると、利用者からも好評です。こうした時期で不安を抱える人が多いですが、会話のきっかけづくりになっています。手作りマスクには思わぬ効果もあります」と話している。
写真=利用者と職員が作った個性豊かなマスク