迫る出水期 災害時の避難所3密どうする-水害常襲地の福知山市
2020年04月21日 のニュース

新型コロナウイルスの感染拡大が収まりを見せないなか、災害時に開設される避難所での感染対策が喫緊の課題となっている。6月の出水期が迫り、水害常襲地の京都府福知山市は方針の取りまとめを急いでいる。
避難所は、新型コロナの感染リスクとされる密閉・密集・密接の「3密」条件がそろいやすい。国は4月1日に自治体に対策を求める通達をした。
福知山市では、市内初の感染者が出た3月初旬から新型コロナを想定した避難所の見直しを検討してきた。近く詳細を固めて市民に公表できる見込み。
現在わかっている市の方針の一例は、避難の必要性が高まれば、コロナの影響で臨時休業中の公立学校や地域コミセンを含む公共施設49カ所の一次広域避難所を開設する。ただし、感染を防ぐために避難者同士の間隔を空けるなどして収容人数は減らす。
そこで市は、安全が確認できる知人宅への避難や、一時的に自動車で過ごす車両避難なども呼びかけて避難所の過密回避につなげたい考え。自主防災組織に地区公民館での避難所開設も要請したいという。
市危機管理室は「広域避難所だけでなく、市内全体で避難時の3密リスクの分散に取り組んでいく必要がある。市民のみなさんと危機意識を共有して備えていくため、市の方針を早急に取りまとめたい」としている。
写真=3密対策が急務になっている災害時の避難所(写真は2018年9月の台風21号時、市民交流プラザに開設された避難所の様子)