医療従事者の尽力を神様の耳に 大原神社、コロナ疫病退散を毎朝祈願
2020年04月21日 のニュース

京都府福知山市三和町大原の大原神社で、林秀俊宮司(63)が毎朝、新型コロナウイルスの鎮静化を祈願する祝詞を上げている。緊急事態宣言に京都府も含まれた17日から始めた。当面、毎日行う。
安産の神として広く信仰を集めている神社。いつもは、毎朝午前7時30分、朝を告げる太鼓を打ったあと、氏子の安泰、国の平和、安全な出産を願うお日供(にっく)の祝詞を上げている。今は、お日供に続いて感染症の鎮静化祈願をする。林宮司は祝詞の中で、医療従事者などが力を尽くしているが、終息していないことを神様に伝えたあと、疫病退散のために力を授けてほしいと祈願した。
大原神社は17日からご祈祷について、密集、密接の危険性があるとして、参拝者が本殿に上がることを禁止した。これまでは一度に複数人が本殿に上がっていたが、安産祈願などの妊婦や乳児の安全を守るために特別な措置をとる。
参拝自体は制限していないが、その際はマスク着用を呼びかけている。今後、安産祈願の申込者には、林宮司が祈祷した神符、腹帯など一式を郵送する。感染症終息後、希望者には本殿に上がってもらい祈祷をする。
19日は祈祷の申し込みが20件ほどあったが、全て郵送もしくは延期の対応を取った。また手水鉢のひしゃく、境内の鈴の緒を収納して使わないようにした。御朱印は書き置きのみを授与する。
林宮司は「一日も早い終息のため、なにとぞみなさまのご理解、ご協力を」と話している。
写真=コロナ終息の祝詞を唱える林宮司