コロナで苦境の花店 新1年生を笑顔にと全教室へ花束
2020年04月08日 のニュース

京都府福知山市広小路通りのフラワーショップ・キャンディー(塩見純平店主)は8日、市内の全16小学校と中丹支援学校に、花束をプレゼントした。入学式が行われる9日に、新1年生の全クラスに飾ってもらおうと企画。花々が教室を彩り、希望に満ちた児童たちを祝福する。
新1年生の娘を連れ、キャンディーに来店した女性との会話で、新型コロナウイルスの影響のため、時間短縮されるなど通常通りの入学式ができず、残念がる声を聞いた塩見さん。
「一生に一度の晴れの日を、自分にできることで祝福したい」と、新型コロナで式典や結婚式の注文がキャンセルになり、販売できなかった花束を、新1年生の教室に飾ることを思いついた。
それから市教育委員会に相談。特別支援学級を合わせた小学1年生の全58クラス、中丹支援学校小学部1年の全4クラス分を用意、入学式の前日に各学校へ届けることにした。
花はガーベラやカーネーションなど。朝から塩見さんと従業員、友人の4人で、1クラス10本程度の合計約620本を運んだ。
塩見さんが最初に訪れた池部の庵我小学校では、浅尾敏彦校長に手渡した。経緯を聞いた浅尾校長は「本当にありがたい。教室に飾らせていただきます」と感謝していた。
塩見さん(38)は「新型コロナの感染拡大は、子どもたちにとっても、大変なことがあると思います。花の力で教室の雰囲気が明るくなり、笑顔で学校生活をスタートしてほしい」と願っていた。
写真=庵我小の浅尾校長(右)に花を手渡す塩見さん(8日午前9時20分ごろ)