国道429号榎峠バイパスが事業化 地域住民の悲願実る

2020年04月03日 のニュース

■延長2.4キロ、26年度完成めざし■

 京都府福知山市上豊富地区と兵庫県丹波市青垣町を結ぶ国道429号榎峠のバイパス事業化が、3月31日に公表された国交省の2020年度予算を受け、正式に決まった。幅員が狭くて急カーブが連続する交通難所で、トンネル掘削によるバイパス化の早期実現は両市住民の長年の悲願だった。

 榎峠は兵庫県側と福知山市街地を結ぶ生活道路として重要な役割を担うが、道路幅が約3メートルと狭いうえ、つづら折りの坂道が続いて普通車のすれ違いが難しかった。とくに冬場の積雪や凍結時は危険が伴い、日常生活で利用する人は少なかった。

 このため、アクセス改善に向けて両市の行政が1993年に設立した「国道429号(福知山丹波間)改修促進同盟会」(会長・大橋一夫市長)と、両市の地域住民組織が2004年から連携して設立した「国道429号(福知山青垣間)改修促進合同協議会」(足立信昭会長)が、府などに要望活動を続けていた。

 計画では、バイパスは福知山市談と丹波市青垣町中佐治を結ぶ延長約2・4キロ(一部がトンネル)で、幅員約7・5メートルの2車線。総事業費は43億円で、20年度に事業に着手し、26年度完成をめざす。

 完成すれば榎峠を越す時間が大幅に短縮される。近畿地方の南北に走る高速道路網を東西に結ぶ道路として機能するほか、災害に強いネットワークを形成し、地域観光振興の活性化の促進なども期待される。

 大橋市長は「長年にわたり取り組んでこられた地域のみなさんの熱い思いと一体となって要望してきたことが、事業化に結びついたことは、歓喜にたえない。今後、事業を実施する府、県と一体となって早期完成に向けて取り組んでいきたい」とコメントを寄せている。

 改修促進合同協議会副会長で、90年に福知山側の地域住民で結成した「国道429号(福知山青垣間)改修促進委員会」の佐竹義正会長は、「地域の方々の協力を受けて30年間活動を続け、やっとトンネル化に向けて事業が進むことになり、大変喜んでいます。両市の交流促進につながり、災害時のアクセス路にもなる。一日も早く開通してほしい」と話している。
 
 
写真=幅員が狭く、普通車の離合が難しい榎峠

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