阪神大震災伝える「こうふく桜」 市と植物園が接ぎ木で後世に

2020年03月18日 のニュース

 25年前の阪神淡路大震の被災地・神戸市で伐採される運命だったヤエザクラが、京都府福知山市内の企業の玄関先にある。「震災の記憶を語り継ぐ存在を後世に」と、福知山市と市植物園=三段池公園=が協力して、この桜の接ぎ木事業に取り組んでいる。

桜があるのは十三丘の前橋工業(前橋徹社長)。前橋社長が被災直後に訪れた神戸市須磨区の取引先商社の敷地内にあったが、復旧作業のため伐採されることになっていて、「切られてしまうのはしのびない」と譲り受け、持ち帰って移植した。

震災当時は高さ5メートル、幅2・5メートルほどの大きさだったが、福知山で根を張り、今では枝が約10メートル四方に伸びるまで成長している。

この桜をPRしようと昨年6月、同社と福知山市産業観光課が、「神戸」と「福知山」を合わせて「こうふく桜」と名付けた。同時期に市植物園も加わり、接ぎ木事業が始動した。

 今年2月20日、植物園職員が前橋工業に出向いて40本分の種木を採取し、夜久野町平野の府緑化センターで指導を受けるなどして同月28、29両日に接ぎ木作業をした。現在は植物園のバックヤードで管理している。まずは接ぎ木の活着を目指し、時期を見て広い場所に移して大きくしていく予定。

種木採取と接ぎ木作業をした植物園の嵳峩眞由美園長(57)は「震災の記憶を伝えていく大切な存在で、何年かしたらきれいな花を咲かせてくれると思います。しっかりと管理していきたい」と気を引き締めている。

植物園は、新型コロナウイルス感染症拡大防止による市の公共施設一斉休館のため、27日まで休む。


写真上=前橋工業にあるヤエザクラ(2019年4月23日撮影)
写真下=今は小さな接ぎ木。将来は大きく咲き誇り、震災の記憶を伝える存在に

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