災害に立ち向かう図書館 京都大会で目録分散など提言

2019年12月04日 のニュース

 第28回京都図書館大会(実行委員会主催)が2日、福知山市駅前町の市民交流プラザで開かれた。「災害などに立ち向かう図書館」をテーマに、初めて府北部地域で実施。関係職員、利用者ら70人以上が参加し、図書館の役割や備えについて考えた。

 過去5年間のうち、大会は災害で2度中止になったことを受け、「災害」をテーマに設定。度重なる水害を経験し、立ち上がってきた福知山を会場にした。

 西亜希子実行委員長のあいさつのあと、府立京都学・歴彩館の顧問も務める福知山公立大学の井口和起学長が「災害と図書館」をテーマに、基調講演をした。

 井口学長は福知山は昔から水害が多発してきた地域だと紹介。2004年の台風23号、13年の台風18号、18年の7月豪雨で、市立図書館大江分館が3度の水害に遭い、多くの蔵書や電子機器が被害に遭ったこと、現在は建物の2階に移転したことを伝えた。

 また、全国歴史資料保存利用機関連絡協議会の会長をしていた11年に東日本大震災が発生し、被災した岩手県陸前高田市で、被災文書を修復するレスキュー活動をしたことにも触れた。

 「被災時は、無くなったものが何かさえ分からない状況になります。そうならないよう、大切な郷土資料など、災害時に救助が必要な資料、本の目録を安全なところに分散して保管することや、救助の優先順位を考えておくことなどが大切」だと話した。

 さらに、歴彩館の防災態勢についても話し、「図書館は親子連れなども多く利用するところです。それを生かし、防災教育、防災情報の提供をしていくことも必要な役割かもしれません」と締めくくった。

 同志社大学客員教授の関根千佳さんの講演、関係者の事例発表もあった。
 
 
写真=被災地での経験をもとに講演する井口学長

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