「展示物に触れるなんて」 中川家礼二さん、福知山鉄道館の魅力に太鼓判
2019年10月23日 のニュース

京都府福知山市が移設計画を進める福知山鉄道館ポッポランド1号館=下新町=に、大の鉄道ファンで知られるお笑いコンビ「中川家」の礼二さんが視察で訪れた。触れることができる数々の展示品に驚き、運営を支えてきた旧国鉄OBらとのやり取りにも目を輝かせ、「ここにしかない魅力がある」と太鼓判を押した。市は鉄道館を蛇ケ端のゆらのガーデン付近への移設を検討している。
ポッポランドは1998年9月に開設。1号館は施設の老朽化で昨年3月から休館している。蒸気機関車の動輪、駅高架化前の福知山の街並みのジオラマ、旧国鉄の鉄道部品など、交通の要衝として栄えた「鉄道のまち福知山」に関係する500点以上の展示品が残っている。
今年7月に、新施設の建設・運営資金にと、個人から2億円の寄付の申し出があり、市は関係者らからの聞き取りなどを経て、施設概要を今年度中にまとめる方針。その一環で、知名度があり鉄道に精通する礼二さんを招いてアドバイスを受けることにした。
大橋一夫市長や旧国鉄OBの案内で21日に館内を見て回った礼二さんは、「本当に触っていいんですか?」と何度も確認。「他のところだったらガラスケースに入ってるようなものもありますよ。ありがたい」と喜び、1972年に運行を始めた寝台特急・出雲のヘッドマークに触れて、「もっと分厚いと思っていました」と感慨深く話した。
入り口にある北丹鉄道西駅を模した昔ながらの改札口は「雰囲気があって好きです」。ずらりと並ぶ歴代の制帽も「いいですね」と笑顔を見せた。
視察を終えた礼二さんは「『触れられる』というのは大きい。国鉄OBの方がいてくれることも心強く、資料説明を読むだけではない、その時々のことを聞かせていただける。鉄道ファンは持っている知識も聞いてほしい。ここならばっちりですね」とポッポランドならではの魅力をまとめ、「(新施設は)福知山に特化したものがいいと思います」と独自色の施設づくりに期待した。
写真=触ることができる展示物の数々に笑顔の礼二さん