台風過ぎ去り秋祭り 伝統受け継ぎにぎやかに
2019年10月15日 のニュース

京都府福知山市内各地で13、14両日、秋祭りが催された。台風19号の影響で、急きょ神輿巡行などを中止し、神事だけとするところもあったが、例年通り実施した地区では住民たちが五穀豊穣や、健康などを願い、祭りばやしを集落内に響かせた。
相撲の神を祭る夜久野町宮垣の天満神社では14日に秋の大祭が営まれた。住民扮する力士が土俵で歌う伝統の相撲甚句などがあり、にぎわいを見せた。
祭りは、神社周辺の宮垣、大岶、桑谷、西垣、栗尾、才谷の6自治会の氏子で主催している。機運を高めるために1週間前から各集落に大きな幟を立てるが、今年は台風19号の接近でいったん倒し、再び起こして祭り当日を迎えた。
古くからある相撲甚句は以前、途絶えた時期があったが、氏子らが復活させて現代に続く。化粧まわしを身に着けた住民たちが、鳥居をくぐって境内へ入場。地域名などが入ったそれぞれのしこ名を呼ばれると、土俵に上がって円になり、かけ声や手拍子をそろえて歌った。
このほか、子ども相撲、住民がなりきる横綱の土俵入りなど“相撲尽くし”。府北部を中心に活動する社会人プロレス団体・丹の国プロレスも訪れた。
責任総代の野崎博司さんは「関東などの大きな台風被害には心が痛い」とした上で「祭りが無事にできてよかった」と話していた。
写真=住民力士らが相撲甚句を披露した