乳白の世界、朱に染まる一瞬 大江山に雲海
2019年09月26日 のニュース

眼下に広がる神秘の光景
丹後天橋立大江山国定公園の神話と鬼伝説の山、京都府福知山市大江町の大江山連峰が本格的な雲海シーズンを迎えている。北原の鬼嶽稲荷神社(標高約640メートル)からは眼下の山間に「白い海原」が広がり、神秘的な光景が見られる。
雲海は放射冷却の影響で、空気中の水分が霧となり、盆地や谷などにたまって発生する。昼夜の寒暖差が大きい晴天の朝に見ることができる。
大江山連峰の雲海は条件が合えば年中見られるが、10月中旬から11月中旬にかけてが一番の見ごろ。26日は早朝から川霧が立ち上って広がり、深い山々を覆った。乳白色の霧の海は午前6時前の日の出とともに朱色に変わり、訪れた人たちが一斉にカメラのシャッターを切った。
宮津市の刀谷浩行さん(47)は「初めて大江山の雲海を見ました。すごく神々しい感じがして、来て良かったです」と喜んでいた。
自然公園指導員の赤松武司さん(66)=同町金屋=は「今年は残暑が厳しかったので、昨年と比べ大江山の雲海の発生は遅れているようです。10月に入って気温が低くなると、どんどん出てくるでしょう」と話している。
写真=朝日を受け、朱色に染まる霧の海(26日午前6時すぎ)