豪州の中高校生が甲冑武者・姫になって福知山城の一日城主に
2019年09月18日 のニュース
福知山城のイメージアップにと京都府福知山市が企画した「一日城主」の催しが17日に行われ、公募の中から選ばれたオーストラリアで日本語を学んでいる中学・高校生たちが、城主を務めた。「侍になりたい」という夢が実現し、甲冑姿になって天守閣に入った。浴衣姿に着替えて茶道や琴演奏、福知山踊りの体験もし、伝統文化に触れた。
「一日城主」は、明智光秀を主人公にしたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」が来年放送されることから、光秀が築いた福知山城を使った企画として考えたもの。市内外から29件の応募があった。
このうち意外性や話題性などを考慮して、海外から応募してきたオーストラリア南東部、ビクトリア州にあるジーロング中高一貫校の生徒たちを選んだ。
一行12人は、日本文化の研修のため13日に来日し、東京都や広島市を巡り、15日に福知山入りしてホームステイしていた。17日午後に福知山城に到着し、ボランティアで企画に協力する多くの市民の歓迎を受けた。
一日城主任命式では、大橋一夫市長が「ようこそ福知山へ。日本や福知山の文化に触れて、国境を超えて市民と絆を強めてください」と歓迎の言葉を述べ、一人ひとりに任命書を手渡した。
生徒代表の甲冑姿の中学3年、エイデン・プリンズ君(15)と打ち掛け姿の高校2年、クレア・アダムさん(16)が「私たちは福知山城主を務めてすべての人が平和になれるように貢献していきます」とあいさつした後、「エイエイオー」と鬨(とき)の声を挙げ、拳を突き上げた。
天守閣で福知山の街並みを望んだあと、茶道のもてなしを受け、琴演奏を体験。日本の文化に感銘を受けていた。本丸広場では福知山城築城時の身振り手振りを起源にした福知山踊りを踊り、思い出を作った。
初めて来日した中学3年のデイメアン・オ・マリー君(14)は「甲冑はとても力強い。福知山城は歴史感があって美しい。きょうは本物の侍になった気分」と笑顔をみせていた。
写真=甲冑姿や打ち掛け姿で大橋市長から任命書を受ける生徒たち