産屋で助産師の使命心に刻む 京都府医師会看護校生

2019年07月30日 のニュース

 安産信仰で知られる京都府福知山市三和町大原の大原神社(林秀俊宮司)に、京都府医師会看護専門学校助産学科の生徒が訪れ、神社近くに残る府指定文化財「産屋(うぶや)」を見学した。
 
 毎年、お産の文化、歴史などを学ぶ機会にと、助産師をめざす学生たちの授業の一環で大原神社と産屋を訪れている。今年は25日に20代から30代の学生19人が訪れた。
 
 林宮司は、産屋が300年以上前からあり、地域の人が出産時に七日七晩こもったこと、最後に使用されたのは戦後の1948年(昭和23年)だったこと、夫婦水入らずで過ごせ、妊産婦は苛酷だった当時の労働から解放され安心できる場所だったことなどを紹介した。
 
 「産屋はこの世とあの世の境界に建てられていると見ることができます。昔の人は、魂が巡り、出産を通じてこの世に戻ってくるものと考えていたようです」と、かつての出産の考え方などを伝えた。
 
 学生たちは実際に産屋の中に入り、その雰囲気も肌で感じた。参加した水取民さん=京都市左京区=は「出産は、赤ちゃんにとってこの世界の入り口になる神秘的なもので、自分たちの仕事がそこに関わるものだと改めて実感しました」と話した。
 
 このあと、本殿に移り、これから出会う妊婦の安産や、来年2月にある国家試験の合格などを祈願した。
 
 
写真=産屋の雰囲気を実際に確かめた

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