タクシー料金10月から京都府北中部で改定 協会が利用者と懇談会
2019年07月06日 のニュース
亀岡市以北10市町の京都府北中部で、10月からタクシー運賃が23年ぶりに改定される見込みとなっている。これを受けて一般社団法人府タクシー協会(兼元秀和会長)は4日、福知山市役所隣のハピネスふくちやまで、福知山市など中丹・丹後交通圏の障害者や経済関係団体などとの懇談会を開いた。行政関係者も加わり約50人が出席した。
北中部地区のタクシー事業者が運賃改定を国交省近畿運輸局に申請中で、その一環としてタクシー利用者側の声を聴く機会を設けた。
申請中の改定案は、初乗り距離を現行の1・5キロから1・2キロ~1・3キロに短縮しつつ、運賃を下げて「ちょい乗り」を使いやすくする一方で、距離が長くなる場合は値上げになるのが大筋の流れ。運賃全体では平均12・22%の値上げになると試算する。
懇談会であいさつに立った兼元会長は、改定理由について「初乗り距離を短縮することで、交通弱者の足を守り、インバウンド観光なども含め地域交通の一翼を担っていきたい。併せて優秀な人材を得るための労働環境向上への原資確保につなげたい」と説明し、理解を求めた。
協会が改定案について概要説明したあと質疑応答。出席者からは「障害者や高齢者にとって交通の足の確保は死活問題。タクシーは便利だが、料金が高い」「タクシーが地域から消えるということは絶対にないようにお願いしたい」といった声があった。タクシー利用促進への支援拡充を行政に対して求める意見もあった。
写真=タクシーの運賃改定についての懇談会を開いた