水害に備え福知山市消防団が舟使った救出訓練
2019年05月28日 のニュース
梅雨の増水期を前に、福知山市消防団(池澤徹団長)は京都府福知山市の音無瀬橋付近の由良川で26日に操舟訓練をした。水防用救助ボートを持つ17分団の団員と消防職員計179人が参加し、ロープの結び方や救助用の舟の取り扱いと、家屋2階からの救出訓練をして技術を高めた。
救助用の舟は、水害発生などこれまでの事例に即して配備。現在は市消防団29分団のうち、12分団に組み立て式のFRP(繊維強化プラスチック)製、5分団に船外機付きのアルミ製救助舟が、それぞれ1隻ずつ配備されている。用意に多少時間はかかるが、流れがない所では確実でやさしい救出ができる。
訓練は、呉服町の由良川左岸で中部ブロック(中央、大正、庵我、修斉各分団)、東部ブロック(雀部、西中、上六、中六、佐賀各分団)、北部ブロック(下川、上川、金谷各分団)が実施。対岸の猪崎の由良川右岸で、大江ブロック(河守、河西、河東、有路上、有路下各分団)が取り組んだ。
初めにいろいろなロープの結び方を学び、このあと、川の中を浸水した地域に見たて、舟を押す訓練などをした。救助する人を舟に乗せ、周りを団員が支えて搬送する方法で、先頭の団員が鳶口(とびぐち)で地面をさぐって開いたマンホールや溝がないかなど、安全を確認しながら前進していった。
また、護岸法面(のりめん)の段差を住居に仮定し、揺れやすい舟からはしごを家の2階に架けて助け出す訓練もした。2014年の水害では、実際にこの方法で救出をした。
また消防署員がウェットスーツを着ての救助訓練、増水で中州に取り残された人を助ける訓練もあった。
写真=浸水地域を舟を押して歩く訓練をした