京都府絶滅危惧種ギンランが自生 福知山市の竹林

2019年05月18日 のニュース

 福知山市上佐々木で農家民宿「三岳山天空の宿」を営む足立秀美さん(65)所有の竹林で、ラン科の植物・ギンランが白い花を咲かせている。京都府府「レッドデータブック2015」で絶滅危惧種として掲載されているもので、清らかな姿が林地の中でひときわ目立っている。

 ギンランは、ラン科キンラン属の多年草で、茎は20-40センチほど。北海道、本州、四国、九州に分布。明るい林の中に生育し、5月から6月に白い花を咲かせる。

 足立さんは20年ほど前、同じラン科で黄金色の花を付ける希少植物のキンランを地元の山林で見つけ、山野草に関心を寄せるようになった。一昨年には、宿の料理に使うためタケノコ掘りに行って偶然ギンランを見つけた。「図鑑で調べると希少植物と分かりびっくりしました」と振り返る。それ以来、自然の状態のまま見守っている。

 今年は1週間ほど前に背丈が20センチ前後に育った4本を付近で発見。毎日のように観察していると、徐々に白い花が開いた。すでに盛りを過ぎ、あと2、3日で花期を終えそうだという。

 「一昨年は3本でしたが、昨年は2本に減っていたので、今年は消滅するのではと心配していました。とてもかわいい花で、来年はもっと本数が増えることを期待しています」と話していた。

 府のレッドデータブックでは、ギンランは近年、林の中で目に付くこともまれになり、鹿の食害も懸念されることを絶滅危惧種選定の理由とし、森林の伐採などを生存に対する脅威として挙げている。必要な保全対策としては、日当たりを保つために、適度な除伐などが必要としている。

 

写真=竹林で花を咲かせるギンラン

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