啓新の安積投手粘投 センバツで桐蔭学園に勝利
2019年03月28日 のニュース
第91回選抜高校野球大会第5日の試合が27日にあり、京都府福知山市大江町出身の安積航大投手(新3年)が先発した福井市の啓新高校が、桐蔭学園(神奈川)を5-3で破った。啓新は創部7年目で、春夏通じて初めての甲子園出場で、初勝利を飾った。
安積投手は184センチ、75キロの右上手投げのエースで、135キロ前後の直球とカーブ、スライダーなどを投げ分け、打たせて取るタイプ。昨秋は安積投手が先発し、終盤に抑えの浦松巧投手(新3年)につなぐ勝ちパターンを確立。県大会3位、北信越大会で準優勝となり、同校初の甲子園出場を決めた。
安積投手は大江町南一出身で、小学2年生から野球を始めた。学童野球の美河スポーツ少年団、中学生の硬式野球・福知山ボーイズを経て、啓新に進学。入部時は最速が120キロに満たず、同級生の投手の中で一番遅かったというが、筋トレが功を奏して球速、制球ともに向上。身長は10センチ以上伸び、体も出来てきた。
桐蔭学園戦で安積投手は、2回裏に4安打を浴びて2失点するなど、立ち上がりこそ制球が定まらなかったが、徐々に調子を取り戻した。毎回のように走者を背負いながらも、粘って要所を締め強豪打線を7回被安打10の3失点に抑えて降板した。
8、9回は浦松投手が1安打も許さない必勝リレーで、反撃をねらう桐蔭学園を退けた。打線は、初回に幸先良く2点を先制。2回表には無死二、三塁で安積投手の適時打で1点追加した。6、9回にも1点ずつ加えた。
大江町の住民や選手の家族、福知山ボーイズの関係者ら約40人が、アルプススタンドに駆け付けた。安積投手の母・しげみさん(51)は「きょうは良い投球でした。楽しそうに投げていたので、次の試合もがんばってほしい」とエールを送る。
後輩の倉橋投手もベンチ入り
また啓新には、安積投手の後輩で、大江町南二出身の倉橋瞳人投手(新2年)も背番号11を背負い、ベンチ入りしている。この日の登板は無かったが、昨秋の北信越大会で、星稜(石川)との決勝再試合で先発するなどチームに貢献している。右投げ左打ち、177センチ、77キロ。小学、中学とチームは安積投手と同じ。
2回戦は30日智辯和歌山と
啓新の次戦は大会第8日の30日、第3試合(午後2時開始予定)で智辯和歌山(和歌山)と対戦する。
写真上=粘りの投球をする安積投手
写真下=ブルペンで準備をする倉橋投手