グラウンド崩落で窮状の共栄高にセンバツの成美高が球場譲る
2019年03月07日 のニュース

京都府福知山市東羽合の京都共栄学園高校野球部(神前俊彦監督、26人)は、学校グラウンドの法面の崩落により、グラウンドを使った練習ができない事態に陥っている。練習場所の確保にあたる中、地元のセンバツ出場校、福知山成美高校野球部の協力で、6日には福知山球場で練習を再開することができた。共栄の選手たちは協力に感謝し、得られた貴重な時間を大切に練習をと気持ちを一つにする。
4日午前5時ごろ、グラウンドの法面が、幅約30メートルにわたって崩落した。部員たちは前日の午後6時までグラウンドで練習をしていたが、異変などは感じなかったという。復旧作業などのため4、5両日は休校となった。
共栄野球部は月、木曜日に福知山球場で、水、金曜日は学校で練習をしている。6日は練習場所がなかったため、神前監督は、福知山球場をこの日押さえていた成美高校に時間の調整を依頼した。
すると、成美は快く承諾。午後5時まで借りていたが、2時間早く切り上げた。そのおかげで、共栄は3時30分から同球場で練習を開始。小雨が降る中だったが、1時間30分ほど、集中してノックなどに取り組んだ。
神前監督(63)は「この状況の中で、どれだけ工夫して練習できるか。成美さんがセンバツに決まって祝福の連絡をした時、『いつでも手伝うから言って』と伝えたが、今回は、逆に助けてもらうことになって申し訳ない」と話す。
内野手の山本大誠主将(2年)は「グラウンドが使えないのは正直ショックでしたが、諦めない心で、この逆境を乗り越えたい。球場を使わせてもらえたのはとてもありがたいことで感謝しています。全員で練習に励みたい」と力を入れていた。
共栄は8日も成美の協力を得て、球場で練習する。
写真=練習に力が入る京都共栄学園高校野球部