大江を内水対策モデル地区に 最適化計画を策定/福知山市予算2
2019年02月28日 のニュース

京都府福知山市は2019年度当初予算で、総合的な治水対策のほかにも、さまざまな防災対策に取り組む。
2017年10月の台風21号と18年の7月豪雨などで、連続して内水被害を受けた大江町河守・公庄地区。内水対策のモデル地区と位置づけ、排水ポンプや調節池、排水路など、何をどこに配置するのが適切か-について国、府と議論し、最適化計画を策定する。
これを踏まえて、地区内の河川、水路改修などの調査、設計を進める。家屋浸水が多発する市管理河川の流域3カ所に「危機管理型水位計」を設置する費用とともに、2400万円を投じる。
さらに防災行政無線のデジタル式への更新、防災アプリの整備などに2億1800万円を計上。防災アプリは、スマホにダウンロードすることで、避難勧告や指示といった防災情報、気象情報などの情報が取得できるもので、21年度に配信を開始する計画にしている。
■防災教育も推進■
防災教育にも力を入れる。「自らの命を自ら守る」ため、考えて行動することができるよう、学識経験者や学校関係者、地域住民代表、関係機関などで検討会議を組織し、防災教育カリキュラムを作成。これを基に小学校低学年用、高学年用、中学生用の3種類の防災リーフレットを作り、それぞれの授業で活用する。
このほか各種災害に的確、迅速に対応するため、老朽化した消防車両を1億5400万円を投じて引き続き更新。また川合分団統合車庫・詰め所の新築▽有路下分団統合車庫・詰め所の建設に伴う有路下プールの解体などに5200万円をかける。
■災害復旧費に9億2千万円■
災害復旧も継続して実施。土木施設の災害復旧は、18年度に6割程度の予算を計上しており、残りの約4割にあたる8億3千万円を盛り込んだ。主に7月豪雨災害の分で、市道下天津長尾線など道路26カ所、田和川など河川77カ所の復旧を進める。
また農林関係では、昨年9月の台風24号などで被害を受けた三和町上川合の林道1路線2カ所の復旧に1200万円、上佐々木の農地・農業用施設など13カ所にも8千万円を予算化して、本復旧を進めていく。
写真=2018年7月豪雨で庁舎1階が浸水した福知山市役所大江支所(大江町総合会館)