雨の中で声かけ、行方不明の女児を保護 共栄高の4人に感謝状

2019年02月14日 のニュース

 京都府福知山市東羽合、京都共栄学園高校の生徒4人が、行方が分からなくなっていた4歳女児を保護し、警察へ送り届けた。女児は無事に家に帰ることができ、福知山署は、生徒たちの的確な対応をたたえて感謝状を贈った。

 女の子を保護したのは2年生の小山将弘君(六人部中出身)、1年生の加藤楓梨さん(同)、塩見寛紹君(桃映中出身)、西村茉莉愛さん(舞鶴市立白糸中出身)。4人ともバスケットボール部に所属しており、加藤さんは男子の部のマネージャーをしている。

 1月31日午後7時ごろ、学校から塾へ行くため一緒に下校していた加藤さんと塩見君が、東羽合の国道9号沿いで歩道を歩く女児を見つけた。冷たい雨が降る夜、女児は雨具も傘もなく、泥だらけの状態だった。付近に保護者はおらず、不審に思った加藤さんが「どこ行くの?」と声をかけた。

 女児は左手をすりむいていたため、2人は持っていたばんそうこう、消毒液、ハンカチで手当てをし、加藤さんはマフラーを女児の首に巻いた。

 家がある方向を女児が示したため、そちらへ歩き始めた。そこへ下校中の西村さんと小山君の2人が合流。4人で話し合い、JR福知山駅前の交番へ連れていくことにした。

 ちょうどそのころ、福知山署は女児の祖母から「孫が家から出て行って、行方が分からない」という通報を受け、捜索を始めたところだった。

 交番へ送り届けられた女児は、その後、迎えに来た父親と一緒に、無事家に帰ることができた。

 感謝状の贈呈式は13日に同署であり、姫野敦秀署長が一人ひとりに感謝状を手渡した。「近年は他人に関わらない風潮があるなか、心温まる対応をして頂きました。いち早く保護して頂き、女児が事件事故に巻き込まれることもありませんでした。みなさんのような人がいることは心強い限りです。本当にありがとうございました」と、4人の優しさ、しっかりした対応を称賛した。

 加藤さんは「行方不明という大ごとだとは思いませんでした。助けられて本当に良かった」と胸をなでおろしていた。

写真=姫野署長から感謝状を受け取る加藤さん、塩見君、西村さん、小山君(左から)

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