首から上の健康願い 梅干し半十郎大祭

2023年09月22日 のニュース

 京都府福知山市和久市町の梅干し半十郎観音の祠前で20日、大祭が営まれた。菱屋町の常照寺、伊東日信住職が導師を務め、祈祷を行った。参拝者は静かに手を合わせ、自分や家族の健康を願っていた。奉賛会(松本清孝会長)主催。

 祠には現岡山県津山市出身の浪人、松岡半十郎が祭られている。半十郎は江戸時代、過酷な年貢を強いる福知山藩から金品を奪って庶民に与えていたが藩に捕まり処刑された。

 打ち首の直前に、肌身離さず持っていた金の観音像を飲み込み、「私の墓に好物の梅干しを供えて参れば、観音様のご利益で首から上の病は必ず治る」と言い残したという。

 それ以来、半十郎は義賊として祭られ、頭痛、眼病、鼻炎などの病にご利益があるとして、訪れた人の多くが梅干しを供えている。

 大祭は新型コロナウイルスの影響で中止が続き、役員のみで祈祷を行ってきた。今回は4年ぶりに一般参拝も呼びかけたところ、40人ほどが訪れた。

 松本会長(79)は「コロナでの縮小を経て、また従来の規模でできてうれしいです。思っていたよりも多くの人に参って頂けて準備したかいがありました。世話人の高齢化、後継者不足もあって、いつまで続けられるか分かりませんが、みなさんに親しまれている半十郎を後世に伝えていけたらと思います」と話していた。

 参拝者は伊東住職から祈祷を受けたほか、会員が作った梅干し、梅干し入り半十郎護符餅が手渡された。

 

写真(クリックで拡大)=祈祷を行い、健康を願った

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