旬を迎えた「復興ぶどう」 戸田で販売

2022年08月06日 のニュース

 京都府福知山市戸田地区の住民11人でつくる戸田ぶどう園(福山義朗代表)は、2013年の台風18号の水害をきっかけに栽培を始めた「復興ぶどう」を、10日から販売する。大粒で甘みが強いのが特長で、今年は約5500房の収穫を見込んでいる。

 戸田地区は台風18号で約90戸が床上浸水し、田畑にも泥水が流れ込み、大きな被害を受けた。気を落とす住民が多いなか、当時の自治会長だった福山代表(74)が「前を向いて頑張ろう」と呼びかけ、栽培を始めた。旧中丹広域農道沿いにある自治会所有の荒廃地約30アールを開墾するところから始め、今年で9年目になる。

 4日にメンバー9人が集まり、栽培地で草刈りやツタ切りをし、販売に向け生育状況を確認。糖度は19度前後と例年より高く、「今年は晴天が多く、生育期に適度に雨が降ったことで例年より甘みが増したのでは」と福山代表は話す。

 品種は「紫玉」「藤みのり」「ピオーネ」「シャインマスカット」「ブラックビート」「クイーンニーナ」があり、収穫適期を迎えたものから栽培地隣の直売所で並べる。

 販売は午前9時30分から11時ごろまで。10日以降は毎週土、日曜日の同じ時間に販売するが、当日朝の収穫分がなくなり次第終了する。値段は種類によって少し違い、100グラム150円前後。予約も可能で、受け渡しは水曜日になる。10月初旬まで。

 福山代表は「戸田地区一帯の堤防が完成しつつあり、復興が進んでいます。復興ぶどうという名前で始めた栽培ですが、そろそろ名前を『発展ぶどう』などに変えてもいいかもしれません。今後も後進育成に力を入れ、持続可能なものにしていきたい」と意気込んでいる。

写真=旬を迎えたブドウの糖度を確認する福山代表

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