北近畿を日本一の観光地に-福知山が担う役割は サンホテルでシンポジウム
2026年09月17日 のニュース
北近畿の観光振興を考えるシンポジウム「北近畿を日本一の観光地に」が13日、京都府福知山市東堀の福知山サンホテル扇ホールで開かれた。総本山醍醐寺塔頭菩提寺=京都市伏見区=の仲田順英住職らが講演したほか、有識者を交えたパネル討論もあり、滞在型・体験型観光の推進や、北近畿の玄関口に位置する福知山が担うべき役割などについて意見を交わした。同ホテルを運営するむらいち(村上裕子社長)が、ホテルとホールの周年記念企画として開いた。
初めに仲田住職と国際弁護士の六川浩明さんによる講演があり、仲田住職は「天橋立を世界遺産へ」と題して講演した。
仲田住職は「遺産」とは過去の遺物ではなく「先祖から受け継ぎ、今も活かされているもの」と定義。現在の世界遺産は観光など経済的な側面が重視され、登録自体がゴールになっていると指摘した。
その上で、「一つの建物や景観だけでなく、それを支える地域全体を捉え、そこで暮らしてきた人々の営みや文化、自然を後世に残すことが本来の意義」と説明。「そうした意味での世界遺産をめざすことが、日本一の観光地につながるのではないか」と考えを示した。六川さんは、ワインに使うブドウを栽培する農園が観光地となっている地元長野県上田市の事例などを話した。
後半のパネル討論に参加した京都産業大学文化学部の高崎邦子教授は、海と山があり、豊かな食や歴史、温泉などの魅力がそろう北近畿を「日本の縮図」と表現。「課題は資源がないことではなく、資源がつながっていないこと」と指摘した。
今後のインバウンド観光では、「見る」だけでなく、「暮らしを体験する」ことが重要になるとし、福知山については、大江山の鬼伝説や酒文化、狩猟・ジビエ文化、里山体験などを組み合わせ、通過する場所から宿泊する場所へと転換する必要があると提言した。
「100万人の日帰り観光客より10万人の『もう一泊したい旅行者』をつくることが重要」と述べ、その実現には行政や観光事業者、交通事業者、住民、大学などの連携が欠かせないと訴えた。
写真(クリックで拡大)=講演をした仲田住職









