「人と人とのつながり大切に」元十両・千代栄、母校訪れ感謝伝える
2026年03月25日 のニュース
京都府福知山市出身で、大相撲で活躍した元十両力士・千代栄の岸栄太さん(35)が24日、東羽合の母校、京都共栄学園高校を訪れた。岸さんは20日付で角界を引退。塩見和広校長、柔道部時代の恩師・柿原功二教頭に会い、卒業後も長く支えてくれたことへの感謝や将来について語り、「相撲を通じて学んだ人と人のつながりの大切さを胸に、第二の人生も頑張ります」と笑顔を見せた。
岸さんは日新中学校、同高校と進学し、柔道部に所属。3年生でインターハイ団体戦へ出場するなどした。在学中に九重部屋へ入り、2009年から土俵に立ち続けた。幕下までは順調に番付を上げたが、その後は13年半にわたり伸び悩んだ。
年齢的に諦めもよぎったが、親方にカツを入れられて迎えた22年5月場所、東幕下3枚目の千秋楽、十両の貴健斗関に追い込まれた土俵際で粘りを見せ、逆転の突き落としを決めて5勝目を上げ、十両に昇進した。最高位は西十両8枚目で、角界では高齢ながら、全力で相手に挑む姿は、ファンや古里の人々に夢と勇気を与えた。
十両を守り、入幕をめざし続けたが、右足と左腕にけがを負い幕下に転落。それでも最後まで腐らず土俵に上がり続けたが、体力の衰えと力の限界を感じて引退を決意した。現役最後の一番は、東序二段12枚目の出羽ノ城を押し出しで破って白星を上げ、22日に大阪であった部屋の千秋楽パーティーで断髪式をした。
「式にはいろんな人がいっぱい来てくれました。十両に上がれたのは地元の人や母校の声援があったからこそです。それがなかったら今の自分はありません。帰ってきてまちを歩いていると声を掛けてもらったり、一人ひとりの言葉が力になりました。みなさんには感謝をしています」と話す。
京都共栄学園高校には、妻の理恵さん、母の岸春美さんとともに訪問。十両として着けた福知山城があしらわれた化粧まわしを柿原教頭らが立ち上げた後援会に贈ってもらったこと、3年ほど前の本場所の朝稽古を見学に来た理恵さんが一目ぼれして関係が続いてきたことなどを話題に、和やかなひとときを過ごした。
また、これからは地元を離れ、会社員として夫婦二人三脚で歩んでいくことも伝え、「十両に上がった時に先輩に言われた『満足するなよ』と言う言葉が今も残っています。これからも現状に満足せず、人同士の関わりをサポートできるようにしたい」と新たな決意で結んだ。
写真(クリックで拡大)=塩見校長と笑顔で思い出話をする岸栄太さん(左から2人目)








