市動物園の二本松園長、3月末で勇退 「触れ合い」大事に30年

2026年03月23日 のニュース

みわウリ旋風の立役者

 福知山市動物園(京都府福知山市猪崎)の二本松俊邦園長(81)が31日で勇退する。触れ合える動物園をめざして走り続けた約30年。2010年に仲睦まじい姿で一世を風靡したニホンザルの「みわ」とイノシシの「ウリ坊」による“みわウリ旋風”の立役者であり、テレビでも飾らない人柄の名物園長として長年親しまれてきたが、高齢を理由にひと区切りをつける。これまでの歩みや思い出などを聞いた。

 Q…1978年の開園から親子2代で動物園に携わってこられました。これまでの経緯は。

 A…51年に福知山信用金庫がタイワンザルを市に寄付したのがきっかけです。納品したのが、小鳥屋と時計屋を営む父でした。市が御霊公園内にサル舎を建てたんです。

 その後、三段池公園への移転の話が進み、78年に市動物園として開園。動物園で働くことが夢だった父が初代園長に就きました。私は家業を継いでいましたが、園の仕事も手伝い、95年に副園長、99年から園長を務めることになりました。

 Q…めざした動物園像は。

 A…現在はテナガザル、カピバラ、ウサギなど約70種を飼育していて、ほとんどが草食動物。大きな動物園にはかないませんが、動物との触れ合いを大事にしてきました。安全管理で手間はかかっても、都会から来た人に「都会にない動物園」を感じてもらいたかった。「餌をあげたらサルと握手ができた」と喜ばれることもありました。

 テレビにも多く取り上げてもらい、早朝からの生中継や悪天候での撮影など思い出は尽きません。人気番組「天才! 志村どうぶつ園」ではテナガザルの桃太郎が出演して話題を呼びました。そのほかにも、レッサーパンダなど多くの人気動物たちに恵まれました。

 Q…園の名物の一つが1袋50円の餌。安い理由は。

 A…子どもたちに何度も楽しんでもらいたいと、昔から値段は変えていません。毎朝午前5、6時ごろに、スーパーや給食センターからキャベツの端材をいただき、エサに活用してきました。大人も夢中になって餌やりしていました。

 Q…みわちゃんとウリ坊の反響は。

 A…全国から来園があり、大変な騒ぎでした。年間6万人だった入園者が19万人まで増え、一日4700人が来た日も。入園待ちで怒る人が出るほどでした。7年前にはみわちゃんがおりから逃げ出して騒ぎになったこともありましたが、それも含めて良い思い出。

 Q…引退を前に、今の心境は。

 A…動物一匹一匹に思い出があって、特にテナガザルは印象深い。楽しいことも多いですが、命あるものなので別れはつらい。寂しさはあるものの、365日休みがないような日々だったので、肩の荷が下りてほっとしている気持ちが大きいです。

 Q…4月からは新たな指定管理者のもと、運営が始まります。

 A…田舎っぽい感じの動物園から、都会っぽくなることを期待しています。次の事業者ならではの動物園が見られたら。

 Q…今後の予定は。

 A…公認上級時計師(CMW)の資格があるので、場所を借りて古い時計の修理や電池交換をしながら、のんびり過ごしたいと思っています。

園長へのメッセージ市公式ラインで募集

 市は二本松園長への感謝を伝えようと、23日まで市公式LINEでメッセージを募集している。

 また26日から31日までは「お客様感謝デー」として入園無料となり、最終日の31日午後4時30分から現地で引退セレモニーがある。

 

写真上(クリックで拡大)=テナガザルと触れ合う二本松園長(17日)
写真下(クリックで拡大)=人気を集めたみわちゃんとウリ坊。最後の園内散歩の日も大勢の人が駆け付けた(2011年4月15日)

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