リサイクルを進めるには 「ごみの学校」代表が講演 旧川合小で

2025年12月18日 のニュース

 ごみ問題の教育や啓発などに取り組む京都府亀岡市の「株式会社ごみの学校」の寺井正幸代表がこのほど、福知山市三和町上川合のかわい承学校(旧川合小学校)で講演した。ごみの学校での活動、リサイクルを進めるために必要なことなど、自身の考えを述べた。

 物の修理技術を共有する「リペアカフェ」の今年最後の開催日に合わせ、共に幸せを生きるWAのクラブ(沢田さやか代表)が主催。市と両丹日日新聞社後援。

 寺井さんはごみの学校について、「ごみのことを学び、考えて行動する人が増えれば、社会が良いほうへ変わっていくのではないかと、2021年2月から活動を始めました」と経緯を説明。その取り組みの一つとして、物の修理を通して地域コミュニティーを醸成するリペアカフェを実施している。

 この中でのエピソードとして、4歳の男の子がプラレールを修理してくれた男性に後日手紙を渡し、世代を超えた交流が生まれたこと、小学4年生の男の子が外れたボタンを自分で取り付けられたことを機に、毎回通うようになった話などを紹介した。

 現在のごみ問題にも触れ、世界では年間800万トンのプラスチックが海洋に流れ出ていること、日本の埋め立て処分場の残余年数が、あと20年ほどに迫っていることなどを挙げ、リサイクルの必要性を訴えた。

 リサイクルが進みにくい要因として、「コスト面といった経済的な価値指標で判断されるため」とし、これを解決するためには、「リペアカフェのように、自己肯定感や楽しいなど、リサイクルをすることでのプラスの感情をつくることが重要」と考えを伝えた。

 またこの日は、オランダで行われているリペアカフェの様子を撮影したショートドキュメンタリー映画「リペアカフェ」の上映会もあり、16人が鑑賞。通常のリペアカフェもあり、約25人が訪れてにぎわった。

写真(クリックで拡大)=自身の取り組みについて説明する寺井代表

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