前サッカー日本代表主将 吉田麻也選手が来福し子どもたちに指導「努力次第で誰にでも可能性はある」
2025年12月01日 のニュース
プロサッカー選手で前日本代表キャプテンの吉田麻也選手(37)を迎えたサッカーイベントが30日、京都府福知山市勅使のエスラボで開かれた。地方出身ながら世界で活躍するプレーヤーになった吉田選手が技術の磨き方や努力する大切さなどを指導し、「努力次第で誰にでも世界に羽ばたける可能性がある」と子どもたちにエールを送った。
イベントは一般社団法人福知山ユナイテッドと市が主催。「UNITED HEROES2025-DREAM MOMENT-」と題し、トップアスリートと市民が交流するザ・スポーツの一環で、一般公募の小学生50人などが参加した。
長崎県出身の吉田選手は、地元の少年クラブからJ1名古屋グランパスのU|15チームに進み、中学生で親元を離れてプロをめざした。オランダや英プレミアリーグでも活躍し、現在はロサンゼルス・ギャラクシー(アメリカ)でプレーする。日本代表では守備の要のセンターバックとして長年チームを支えた。
この日は吉田選手が指導するサッカークリニックとトークセッションの二部構成で、クリニックではシュート力やボールキープ力を磨く練習に取り組んだあと、小学生が吉田選手率いる大人・中学生チームと対戦した。
吉田選手は大きな声で子どもたちを励まし、ミスをしても前向きな言葉をかけて挑戦を促した。「手加減はしないよ」と臨んだ試合では、本職はディフェンダーながら華麗なドリブルで攻め込み、鋭いパスで会場を沸かせるなど、その実力を存分に見せた。
地方からでも世界へ
続くトークセッションでは、吉田選手が少年時代を振り返り、「僕のいたチームは11人ほどの小さなクラブで、自分を含め誰もプロになると思っていなかった」と述懐。成長を続けるには技術面だけでなく精神面も重要だと強調した。
質疑応答の時間には「ディフェンスで気をつけていることは」「いま小学4年生に戻ったら何をしますか」など多くの質問が寄せられた。吉田選手は一つひとつ丁寧に答え、「サッカーは常に考えるスポーツ。どうすれば上達できるか、勝てるか、僕もずっと考え続けている」と話し、「『誰かに言われたからやる』のではなく、なぜこれをやるのか、どうやったら目の前の相手に負けないか、自分で考える習慣を大切にしてほしい」と語った。
また、報道陣の取材に応じ、福知山の子どもの印象について聞かれると「すごく素直でピュアな印象。プレーの中でもサッカーがうまくなりたいという気持ちがよく伝わってきた」と笑顔を見せ、「長崎の田舎からサッカーを始め、プロになり海外に渡るなんて雲の上の話だと思っていたけど、僕にもできた。子どもたちには地方からでも世界に羽ばたける可能性が誰にでもあるということを伝えられたら」と力を込めた。
イベントでは参加者全員に吉田選手のサイン色紙が贈られたほか、サイン入りのスパイクやユニホームをかけたジャンケン大会もあり、子どもたちが目を輝かせながら挑戦した。
写真上(クリックで拡大)=子どもたちに語りかける吉田選手
写真下(クリックで拡大)=小学生相手にでも真剣勝負で臨んだ








