柔道五輪金メダリスト柔道鈴木桂治さんが小中学生に指導「苦しいこともあるけど、楽しむことを忘れず頑張って」
2025年10月31日 のニュース
 全日本柔道男子監督でアテネ五輪金メダリストの鈴木桂治さん(45)を迎えた柔道教室が26日、京都府福知山市猪崎の市武道館で開かれた。熱のこもった指導で、参加した小中学生計75人に実演を交えながら技をかけるコツを教えた。
 鈴木さんは2004年アテネ五輪100㌔超級金メダリストで、五輪と世界選手権を通じて男子選手で初の体重別3階級を制覇。また全日本選手権を含めた3大会を制する柔道三冠を達成した。
 この日は2部制で、午前に小学生56人、午後に中学生19人が参加。鈴木さんと、鈴木さんが代表の柔道アカデミーのコーチングディレクター・武井俊裕さん(42)が講師を務めた。
 小学生の部では、準備運動をしたあと、鈴木さんが技を披露。「顔はこんなに怖いのに技は美しいからよく見てて」と、武井さんとコミカルな掛け合いをしながら場を和ませ、代名詞ともいえる足技や体落としを見せた。
 このあとは初心者と経験者に分かれて指導。経験者は2人1組になり、打ち込み練習で背負い投げや大外刈りなどの技を掛け合った。その都度、鈴木さんが実演しながら「技はスピードと威力が必要で、相手の体を崩すために足を当てる位置とタイミングも大切」とアドバイスし、子どもたちの動きを確かめた。
 練習後には、子どもからの「どうしたら強くなるか」といった質問に「毎朝ご飯を食べて、しっかりと体とコンディションを整える。同じ負け方をしないように足りない部分を研究して克服していくことが負けないための秘訣」と答え、「苦しいこともあるけど、楽しむことを忘れず一生懸命頑張って」とエールを送った。
 福知山柔道教室の小笹天蓮君(惇明小4年)は「技をかける時の手の位置を定位置で徹底できるよう教わりました。オリンピック選手を見るのは初めてで技のキレがすごかった」と話していた。
 柔道教室は一般社団法人福知山ユナイテッド、一般社団法人アスリートネットワーク、市が主催する「ザ・スポーツ」として開催した。
写真(クリックで拡大)=技を見せながら指導する鈴木さん










