【女子高校野球】 甲子園で日本一へ挑む 福知山成美が初の聖地 11年ぶりVへ

2025年07月31日 のニュース

 第29回全国高校女子硬式野球選手権大会(全日本女子野球連盟、丹波市主催)で、京都府福知山市水内、福知山成美高校女子硬式野球部(長野恵利子監督、部員60人)が、8月2日に阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)で行われる決勝に臨む。対戦相手は岐阜第一高校(岐阜県)。全国67チームの頂点を懸けた一戦で、甲子園に立てるのは決勝の2校のみ。成美は今回初めて甲子園の土を踏み、11年ぶり2回目の日本一をめざす。試合開始は午後2時30分の予定。

 同大会は1997年に始まり、2004年の第8回大会から兵庫県丹波市で開催。21年からは決勝戦を球児憧れの聖地、甲子園球場で実施している。14年に成美が初優勝した際の出場校は19チームだったが、今大会はその約3・6倍。女子野球ファンも年々増え、注目度は高まっている。

 兵庫県内の4会場で4、5チームずつの16ブロックに分かれて予選トーナメントを行い、勝ち上がった16チームが決勝トーナメントに進んだ。

 予選2回戦から登場した成美は、駒沢学園女子に10-1、岡山学芸館に4-2で勝ち決勝トーナメントに進出し、初戦の松本国際を7-0で下した。

 準々決勝のクラーク記念国際戦では、成美が1回表、2死満塁の好機に6番浮ケ谷が2点適時二塁打を放ち先制。しかし1回裏に4点を奪われ苦しい展開となった。迎えた4回表、1死満塁から2番三浦の三塁打で逆転、4番新谷も適時打を放った。裏に2点を返され同点とされたが、6回表に2死二塁から新谷が決勝打。7回にも加点し、8-6で接戦を制した。

 準決勝の相手は、今春の全国選抜大会準決勝で敗れた因縁の履正社。成美は1回裏、2死一、三塁から5番南と6番浮ケ谷の2者連続適時二塁打で3点を先制。5回裏には4番新谷の適時打、6番浮ケ谷の2点適時二塁打で追加点を挙げた。7回表に2点を失ったが、試合を締めて6-2で勝利した。

 長野監督は「打撃のチームで、1番からチャンスを作り、3番以降でしっかりと得点を挙げていくスタイルです。特別なセンスを持った選手がいるわけではないですが、パワーで打ち勝ってきました。守備は3年生のエースがけがで本調子ではないため、2年生の木戸と真田の2人が頑張ってくれています。2年生2人を支えようと守備の気持ちも強く、ファインプレーが光っています」と評価する。

 甲子園での決勝については「ずっと目標にしてきたので、優勝はもちろん、女子野球の魅力を伝えられる試合をしたい」と話す。

 3年の青山和暖主将(木津第2中学出身)は「昨夏のユースと春の選抜大会で負けて悔しい思いをしており、日本一をめざす気持ちは強く、甲子園出場はうれしい。2校しか立てない舞台で緊張はありますが、全力で楽しんで優勝を狙います」と気を引き締める。

ボーイズ、桃映中出身の横山選手活躍

 成美のレギュラーメンバーでは、中学硬式野球チーム「福知山ボーイズ」で野球に励んできた3年の横山ひなた選手(桃映中学出身)が活躍している。右投げ右打ちの8番中堅手。父と兄の影響で小学2年から野球を始め、「高校でも続けたい」と成美へ進学し、厳しい練習に取り組み、スタメンの座をつかんだ。

 中学時代はボーイズで野球をしながら、中学校の陸上部でも活動してきた。松本国際戦で3安打を放つなどの活躍も見せたが、「打撃よりも外野の守備が得意なんです」と笑顔。甲子園出場には「悔しい思いをし、ぶつかり合いながらも一緒にチームを作ってきたメンバーたちと準決勝で勝ててうれしい。夢だった甲子園で優勝をしたい」と意気込んでいる。


写真上(クリックで拡大)=成美女子硬式野球部のメンバーたち
写真下(クリックで拡大)=打撃練習で打席に立つ横山選手

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