消防救助技術「はしご登はん」で快挙 府選抜会で優勝し全国大会へ 個人種目では市本部初
2025年07月25日 のニュース
京都府福知山消防署警防課に所属する栗林翼さん(28)が、8月30日に兵庫県三木市で開かれる「第53回全国消防救助技術大会」の個人種目「はしご登はん」に、京都府代表として出場する。6月に実施された府の選抜会で優勝し、出場資格を手にした。市消防本部から同大会への出場は15年ぶり3回目で、個人種目での出場は初めて。
はしご登はんは、はしごの手前5メートルからスタートし、自己確保のための命綱を結んだ後、高さ15メートルの垂直はしごを登る速さを競う競技。安全性も重視されており、命綱の不適切な作成やはしごの踏み外しなど、10項目以上の減点要素がある。一つでも減点を受けると表彰の対象外となる。
栗林さんがこの種目で府の選抜会に出場するのは3回目。初出場時には2位に入ったが、優勝をめざした昨年は減点により表彰を逃した。
「悔しかったものの、結果をしっかりと受け止め、体力や技術を一から鍛え直そうと決意しました」と栗林さん。今年は大会に向け、4月ごろから週3日、6月以降は週5日に増やしてトレーニングを積んだ。はしごを使った実践的な練習に加え、本番で集中力を発揮するためのメンタルトレーニングにも力を入れた。
6月24日に京都市内で行われた府選抜会では、競技の標準所要時間24秒に対し、栗林さんは13・71秒の好タイムで見事優勝を果たした。
「初出場から積み重ねてきた努力が報われ、率直にうれしかったです。ただ、個人的にはもう少しうまくできたと感じる部分もあります」と振り返る。
栗林さんの記録は全国でも上位入賞が期待されるが、選抜会と同様、減点があれば表彰対象外となるため、全国大会出場の証しである表彰状は得られない。
それでも栗林さんは、「京都代表として恥ずかしくない姿を見せられるよう、優勝をめざして攻めの姿勢で臨みたい。全国の舞台に立てる機会はなかなかないので、その緊張感も楽しめたら」と意気込み、「必ず表彰状を福知山に持って帰ってきます」と闘志を燃やしている。
全国大会には、各都道府県の代表者、計52人が出場する。
写真(クリックで拡大)=全国大会に出場する栗林さん